2019年に見た映画振り返り
1/28追記
リストに抜けてた映画がいくつかあったので追記。なんと『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』が抜けていたというwww
もうブログやめたと思われているかもしれないけど、3ヶ月ぶりにしれっと更新!
劇場で見た映画を毎年振り返ってたので、せめて1月中にこれだけはやっておこう。
ビデオとかネット配信で観た映画はいちいち覚えてないし記録もしてないので、あくまで劇場で見た映画のみ。
今年はだいぶ本数減っちゃったので(あえて減らしたんですが)、ベストとかワーストとか並べても意味ないので、ざっくり良かった映画をいくつかピックアップしてみます。もちろん順番は関係無し。
数えてみると29本32本ぽっちしか観てなかったよ。
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ミスター・ガラス
女王陛下のお気に入り
へレディタリー/継承
ファースト・マン
グリーンブック
運び屋
THE GUILTY ギルティ
スノー・ロワイヤル
ブラック・クランズマン
キャプテン・マーベル
バイス
アベンジャーズ エンドゲーム
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
アラジン
サッドヒルを掘り返せ
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
トイ・ストーリー4(字幕)(吹替)
主戦場
アルキメデスの大戦
工作 黒金星と呼ばれた男
ハッピー・デス・デイ
新聞記者
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
ジョン・ウィック:パラベラム
ジョーカー
イエスタデイ
蜜蜂と遠雷
見えない目撃者
ターミネーター:ニュー・フェイト
ブライトバーン/恐怖の拡散者
ドクター・スリープ
スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け
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そうかー、2019年は『ミスターガラス』が初っ端だったんだ。幸先悪いw
しかし、こうやって並べてみても「これが最高だった!」ってのが無いなあ。やっぱり感情がだいぶ枯れているのかもしれない。
割と最後まで集中して観られた、かつ、あとを引くような印象に残った映画だったな、と思ったのは・・・。
やっぱしこれは印象深いですね。へんてこな映画を見せられた感は一番かも。何かに狂ったおばあちゃんにお母さんに娘たち。そんな中、私は数少ない「お父さん」に感情移入した人ですw
グリーンブック
これは良かった!なんていうかこれくらいサラッとライトでハートウォーミングな映画って昔はいっぱいあったような気がするんだけど、最近は何か小難しい映画が多くて。差別問題とか扱っているけどそんなのあまり気にならないとこが好き。
ただ、私の尊敬するふかづめ先生が一刀両断してたので気持ちがぐらつきましたけど、がんばってもう一度褒めてみましたw
トイ・ストーリー4
やっぱりピクサーはレベルが高い!実はアニメ分野は少し苦手なんだけど、トイ・ストーリーだけはすべて許せるくらい1作目から大好き。こんな上質なシリーズはそうそう無いと思う。今回はファンを裏切ったとか酷評も多かったけど、お年寄りには今作の良さがちゃんとわかるのよ(笑)
工作 黒金星と呼ばれた男
無理やり泣かせに持っていくようなあざとさも感じたりしたんだけど、まあ良く出来てます。キム・ジョンイルのシーンは素晴らしかった。アカデミー賞を取った『女王陛下のお気に入り』に勝るとも劣らない北朝鮮の王宮シーンは必見w
見えない目撃者
これはダークホース的に面白かった。いや、いろいろ突っ込みたいところもたくさんあるし、目を覆うようなダサいシーンもあるんだけど、まるで韓国映画を観ているような面白さだった。と思ったら本当に韓国映画のリメイク?だったらしい。なるほど。
犯人のアジトに踏み込むまでは良かったのだけど、そこからのクライマックスがちょっとご都合主義というかそりゃないわと思った。でも少ない予算だったろうによくがんばった!って褒めてあげたい。
(追記)
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
なんと一番楽しかった映画を忘れていたw(本格的にボケてきたかも)。
順番はつけないとか言ったけど、これが今年のナンバーワンでしたね。
個人的にはシャロン・テートにはあまりキュンと来なかったけど、ディカプーとブラピのモデルにもなったバート・レイノルズとハル・ニーダムのコンビはリアルタイム世代なので感慨深いものがありました。
seymourgw.hatenablog.com
あと『ハッピー・デス・デイ』とか『ドクター・スリープ』も悪くなかった。もちろん『アベンジャーズ エンドゲーム』にも圧倒されました。
『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』は今年に入ってもう一回観てみたけど、いや悪くないと思う。よく作ってると思う。楽しいよ。
ただ、ディズニーやJJエイブラムスの姿勢が許せるかどうか、なんじゃないかなー。
ちなみにがっかり案件は『スノー・ロワイヤル』『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』と『ブライトバーン/恐怖の拡散者』でした。
てことで、あけましておめでとうございます(一応旧正月だし)。
今年もよろしくおねがいします。
ジョン・ウィック:パラベラム/ジョーカー/エル・カミーノ/イエスタデイ
最近立て続けに観た4本。
どれもこれも面白かったといえば面白かったんだけど、微妙といえば微妙だった(笑)
ジョン・ウィック:パラベラム
んー、一体この世界観でどこまで引っ張ろうというのか。ジョン・ウィックはいったい何のために闘っているのか。そんなことはハナからどうでも良いのか。
うん、どうでもいいみたいでしたw
真面目にこの世界の背景とか辻褄とか動機とか考えたら負けです。一気に映画がつまらなくなります。考えるな!感じろ!で。
しかし。だがしかし。アクションシーンはもうふるふるのフルコース。このシリーズ、明らかに2作目から笑いを取りに行っているのだけど、今回はさらにさらにパワーアップ!よくこんな気持ちいい動きや技を考えつくよね。楽しくてずっと笑いっぱなしでした。本、ナイフ、斧、犬、馬、バイク・・・あとなんだっけ。アクションシーンはとにかく最高!
犬もいいけど今作はやっぱり馬!
ジョン・ウィック パラベラム : 作品情報 - 映画.com
ジョーカー
これまた何と言っていいやら悩んでしまう映画でした。こういうのちゃんと真面目に感想書くの苦手なので、さらっと流します。
世間で言うように『タクシー・ドライバー』であったり『キング・オブ・コメディ』であったり。それを現代の格差社会や差別問題に結びつけているので、なんだかヤバげなテーマとして観ちゃうと、どうしても鬱々とした気分になってくる。
『キング・オブ・コメディ』観ておくと楽しさ1.5倍くらいになるかも。
しかし、誰もが絶賛しているように、ホアキン・フェニックスの演技には目が釘付け。町山さん(というかチャップリン?)の言うように「映画はロングショットで撮ると喜劇になり、クローズアップで撮ると悲劇になる」というロジック通り、蟹江敬三を思わせるホアキン・フェニックスのどアップショット満載。目の動きとか体型とか動きとか色々ヤバい。
個人的にはバットマン(ウェイン家)に結び付けなくても良かったのに、という感想。バットマンの世界観を入れなくてもこの映画成り立つのでは?逆にバットマンを絡めてノイズになってない?虐待による人格形成なのか、社会への恨みなのか、ウェイン家への恨みなのか、それともデニーロが嫌いなだけなのかw、逆に散漫に感じてしまった。
ツイッターで@seicolinさんが「ホアキンのブリーフ!ブリーフ!」って騒いでいたけど、確かにあれが一番強烈だったかもですw。『ブレイキング・バッド』のホワイト先生のブリーフを完全に凌駕しましたね。
エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE
というわけで、ホワイト先生のブリーフは出てきませんが、完璧な形で終わった超名作ドラマ『ブレイキング・バッド』のその後を描いた映画。ネットフリックスで限定配信されたばかり。
しっかしTHE MOVIEってひどいタイトル。そもそもこれって映画なのか?タイトルも意味不明。エル・カミーノって劇中に出てくるピックアップトラックの名前らしいんだけど、最後まで見終わってもぜんぜんピンと来ないタイトルだった。
ハッキリ言ってこれは『ブレイキング・バッド』を全話完走して、『ベター・コール・ソウル』まで漁って、それでもまだ物足りない、という人のために作られたもので、これ単体で観てもなーんも面白くない。これ観てドラマも観たくなったーって絶対にならない。たぶん。すごく入口の狭い作品で、正直こういう作りにしたのはどうかと思った。
でもね・・・個人的には、そりゃあねえ。どうしてもニヤニヤしながら観ちゃいましたよ。今はもういないあのキャラもこのキャラも味わい深い形で登場させてくれる。まだ先生と生徒の面影が残るウォルターとジェシーの何気ない食事シーンとか、最後に出てくるジェシーの運命の分かれ目になったあの人ととか。オープニングのマイクおじさんや、ピートやバッジャー。特に泣けるのは「逃し屋」役をやっていたロバート・フォスターさん。なんとこの映画の配信日に亡くなってしまった。こんな渋い70年代顔のオッサン役が似合う役者はなかないないと思う。残念。合唱。
あ、でもひとりだけ「おめー!ちゃんと役作りしろよ!」って思ったのが、熟女好きサイコ野郎トッド役のジェシー・プレモンス。お前太り過ぎ!運転しながら歌っている顔といったらもう、ブサイク通り越してなんだか可愛いくなってるしw 思い出しただけでいらつくわー。
↓このシーンのこの顔ね。
ね、ほら、ドラマ観てない人にはここまで読んで何のことやらさっぱりでしょう。勝手にキャッキャ騒いでろって感じですよね。だからこの映画(映画?)無理して観ないほうが良いです。好きな人はどうせ観るだろうし。
ギリガンさん。もうTHE MOVIEはいいから『ベター・コール・ソウル』の続きを早く!
イエスタデイ
これから観ようと思っているビートルズファンの人は読まないほうがいいかも?(ネタバレ臭が漂ってます)
面白かった!不意打ち的に面白かった。と観終わった直後は思ってた。
けど、家に帰って冷静に考えると、だんだん「んー・・・んー・・・?あれ?面白かったのか?ホントに?」ってなってきて、ビートルズの楽曲と、リリー・ジェームズの可愛らしさにうっかり誤魔化されてないか?とだんだんモヤモヤしてきた。
魅力のない主人公と破壊的に可愛いリリー・ジェームズ
そしたら翌日、てらどんさんのブログにそのモヤモヤが全部解説されてたよ!ほぼ同じ感想です。ありがとう、てらどんさん。同じくこの映画を観てモヤってしまった方はぜひてらどんさん評を読んでみてください。
もしもこの世にビートルズが突然存在しない世界になったら?というどっかで聞いた設定(かわぐちかいじの漫画『僕はビートルズ』と同じですねw)予告編を見れば、一発でわかるし、ビートルズをある程度知っていたらまあそれなりに楽しめる映画です。
ビートルズは一番好きなバンドなので、それなりに細かい小ネタはもちろん知ってるし笑えたけど、コカ・コーラとハリーポッターは「?」だったなあ。あれはどういう意味?
自分はジョン・レノン信奉者なので、途中までは「なんだよー、ポールとジョージの曲ばっかり流しやがって。ダニー・ボイル素人か?」とか上から目線で観てたんですが、それこそ不意打ちのような衝撃シーンが・・・あれは、観たいような観たくなかったような。嬉しいような、文句つけたいような。
この映画は、ビートルズが好きな人ほど面白がれる反面、設定や扱いに「そうじゃないんだよ!」なんて感じてしまうという、非常に面倒くさい映画(だからマニアってダメなんだ、とも思うけどw)。
一緒に観ていた妻(ビートルズの曲はまあまあ知ってるけどマニアでもなんでも無い)は「フツーだったね。ま、楽しい映画」てなもんで、これくらいの人たち向けのデートムービーとも言えるかも。
いや、でも今どきもうビートルズで楽しめる世代なんて、40代以降?意外と広いようで狭いターゲットなのかも。あ、だからエド・シーラン出してるのかw ずるいなダニー・ボイル。
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ジョン・ウィックシリーズは予習、復習あまり必要ないかもw
ジョーカー観る前の予習にどうぞ。こっちのほうがずっと狂気だと思うけど。
トッド・フィリップス監督作ならこれ!最高に好きな奇跡の映画w
『ブレイキング・バッド』まだ見てない人はせめてシーズン1のトゥコ登場回まで見てほしい。
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ビートルズ(というかジョン・レノンだけど)題材の映画ならこれが好き。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド : 作品情報 - 映画.com
タランティーノの新作!
しかも69年のハリウッドが舞台。ポスター見ただけでおっさんは興奮するしかないじゃないですか!Twitterでわんさかネタバレされる前に公開されたらすぐに観たいじゃないですか!ブラピにデカプーにブルース・リー!期待するなという方が無理というもの。
だが…しかし…ブログもろくに書かない私に映画の神様は厳しい試練を与えたもうた!
公開直後から飲み会に次ぐ飲み会。予定していた東京行きも台風の影響でヘロヘロになりなから到着。そしてまた飲み会に次ぐ飲み会。間髪入れずに台風15号襲来!飛行機も飛ばず電車も動いてない千葉に閉じ込められ、数日後になんとか地元に戻ったら妻が入院…んまあ、これでもかと次々に起こる謎のイベントよ!
気がつくと公開からもうすぐ1ヶ月近く。マジか? ああもういいよもう!観なきゃいいんでしょ!ハイハイ諦めますよ…グスン。
と思いかけたところで、入院中の妻が不意打ちのように「外出許可を取ったので映画でも行くか!」とか突然言い出して、期せずして観に行くことが出来た〜!なんだそれ(笑)!
感想?そりゃ面白いに決まってるじゃないですか!じらされて諦めかけたその分だけ、楽しさも倍になったよ!
って…あれ?ちょっと待てよ。この状態って…まさにタランティーノの映画そのものじゃない?グダグダと引っ張るだけ引っ張って痺れを切らしそうになったタイミングでドカンと来るカタルシス!
そうか、これは映画の神様の心憎い演出だったのか!俺はタランティーノに愛されてたのか!
なわけない。
やなぎやさんというブログ友だちに「ワンハリ観たんだったら感想かけよ!絶対な!」と脅された励まされたので、無理やりテンション高めてくだらない前置きを書いてみました。
では映画の感想を。
まあそりゃ面白いに決まってる!久しぶりに「映画観た〜」って感慨があった。やっぱりタランティーノの映画はなんだかんだ言っても映画を観る喜びみたいなのがあるよね。なんでそんな感覚があるのか言葉でうまく説明できないんだけども。
タランティーノの映画はどうせ観る人は観るだろうし、興味ない人は観ない(気がする)のでストーリー説明はナシで(ストーリーらしきもの無いですがw)、思いついた感想だけ書いておきます。
(以下、ネタバレ的なことも書きますよ。)
まず、とにかくブラピがカッコ良すぎ!
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド : 作品情報 - 映画.com
髪型といいサングラスといい、アロハといい、CHAMPIONのTシャツといい、ジーンズといい、愛車カルマンギアといい、まあカッコいい!
見た目だけじゃなく、動きや仕草もすべてカッコいい。
トレーラーハウスにピットブルっていう獰猛な犬を飼っているんだけど、そいつを完全に手懐けていて、顔と口をすこし歪めて口を鳴らして合図(命令)するとことか身震いするくらい!なんつーカッコ良さよ!
しかもそれが、ちゃーんとね、クライマックスでね、効果的に使ってくるのよ。
タランティーノってこういうの、ほんと上手いよね。
まあとにかく、ブラピが主役と言っても間違いではない。それくらいカッコよかったぞ。
一方のディカプリオは完全にお笑い担当。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド : 作品情報 - 映画.com
冒頭で『イングロリアス・バスターズ』を思わせる火炎放射器でディカプーがナチスをやっつけるシーン。「熱いんだよ!これ!」と情けなくも間抜けな撮影シーンからしてもう爆笑。
しかも、それがね、またクライマックスでね、効いてくるんですよ。上手いよねタランティーノは。笑うしかないですよね。カタルシスのあとに爆笑シーンまで畳み掛けてくるんですから。
承認欲求が強くて、怒りが押さえられなくて、泣き虫。それでいて愛されキャラ。ひたすら笑わせてくれます。ディカプー。キュート。
そんな凸凹コンビが、ひたすらハリウッド観光巡りをする前半。タランティーノのいつもの意味があるような無いような、だらだらとしたシーンが延々と続くんだけど、毎回なぜか見入ってしまう不思議。
映っている対象も含めて、画面自体がすごく魅力的なんですよね。なんでだろう。
たぶん、匂いや湿気まで伝わってくるような空気感の再現度が高いのがタランティーノの映画の特徴なのではないかと思っているんだけどどうでしょう。
『イングロリアス・バスターズ』や『ジャンゴ』のような現代ではないものは置いといて、『パルプ・フィクション』『ジャッキー・ブラウン』はじめ、アメリカのリアルな生活や雰囲気がすごく伝わって来ますよね。あれがなんつーかたまらなく好きなんですよね。自分だけ?
今回の映画は、69年という現在のロケをそのまま使えないふた昔前くらいという微妙な時代設定なのと、それこそ映画の都ハリウッドというセット風味も相まって、リアルな空気感は薄いけど、逆にキラキラした夢のような世界が広がっていた。
CG使わないタランティーノ。建物はもちろん、クルマから看板から小物まで徹底的に69年を再現してて、どんだけ拘って金かけたんだろう。クルマとかよくあれだけ揃えたなあ。感心するわ。
あと、やっぱり音楽は最高!音楽も輝いていた時代だったしね。相変わらず選曲や使い方がうまいなー。
あとラジオ!当時のAFN(日本だとFENか)っぽいのがガンガンかかってて、イカしたブラピがハリウッドを流すシーンとか最高です。
自分もタランティーノとそう変わらないトシなので、当時はアメリカ文化を味わうにはとにかくFENだったわけで、やっぱりその空気感の再現は良かったなー。
と、前半はハリウッドをダラダラと走り回ってるんだけど、この映画はチャールズ・マンソン率いるカルト集団による女優シャロン・テート殺人事件を題材としているので、いつ不穏な状況に切り替えていくのだろうと思ってたら、クルマを流していたブラピがキュートなヒッピー娘を見つける多幸感あふれるシーンから、3度目のヒッピー娘との遭遇でクルマに乗せて住まいまで送るところで徐々に雰囲気が怪しくなり、気づくと邪悪なヒッピーたちの世界に迷い込んでいくという、この自然な流れが上手いなーと思った。
そこで何か不吉なことが起きる?起こらない?という緊張感にいつの間にか引き込まれてしまってやっと映画がメインの方向に転がっていく・・・。
と思いきや、こっから急に雑になるw(と感じた)。
ブラピとディカプーはマカロニ・ウェスタンの撮影で数ヶ月イタリアに行くことになるんだけど、そこ、、、必要?しかも、戻ってから、実際の事件のあった時間まで急に説明的な時刻表示が始まって、なんか急に雑になったなーとちょっと驚いたw
しかもこのあたりで、「ははあ、これはイングロリアス・バスターズやジャンゴと同じ路線だな」と気づいた。そして、案の定それは的中。
でもね、あのオチ部分はほんと強烈なカタルシスはあった。やりすぎなバイオレンスと、バカバカしい笑いの絶妙なミックス!観ている人を興奮のるつぼに陥れてしまう。「ウギャー!何そのグロい殺しかた!」というのと同時に「ぶは!」とつい笑ってしまう状況。タランティーノお得意のアンビバレントな見せ方に悶絶させられ、必死で笑いをこらえていた(でも周りの観客で笑っていたのは自分と妻くらいだったような気がするw)。
面白かった。予想通りといえばそうだったし、目新しい驚きもなかったけど、やっぱしタランティーノの映画は面白いよ。素直に。
でも、両手を上げて良かったかと言われれるとそうでもなく、ああいうオチにしたのは爽快感もあることはあったけど、じゃあシャロン・テートやポランスキーの役割って一体何?というモヤモヤも残った。うーん、やっぱりタランティーノが好きなこと詰め込み過ぎなんじゃないかな?って感じるとこはあったかな。
ヒッピーたちがシャロン・テートたちを襲う動機や説明、絡みをちゃんと作っておけば、背景知らない人でもすんなり面白がれたんじゃないかな、とか。
あと、自分はマンソン事件のことは当然知ってたけどシャロン・テートに特に思い入れとかなく、 劇中に出てくる映画やマニアックな映画オマージュ?についてはあんまりピントこなかったです。
シャロン・テート、まあ可愛かったけど、キュンとまではならなかった。
それより、ブルース・ダーンはどこに出てたんだ?と思って調べたら、あの撮影牧場のジジイかよ!なんという役をやらせるんだ。アル・パチーノだってべつに他の人でもぜんぜん良かった気がする。名優の無駄遣いかw
タランティーノの映画として見ると、『イングロリアス・バスターズ』『ジャッキー・ブラウン』『パルプ・フィクション』あたりがよく出来ていると思うので、比べるとちょっと厳しいとこあるけど、でもこれはこれで楽しい映画でした。
※ごめんなさい!間違って下書き状態で一度アップしちゃって、スターを付けてくださった方が何人かいらっしゃったのですが、すみませんでした!
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タランティーノ映画はどれも好きですが、3本選ぶとするとこれかな・・・。
『 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』はこれに近いかなと感じました。
音楽は最高でしたね!
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