見たTV:100分で名著/歎異抄(たんにしょう)
NHKの100分de名著
歎異抄(たんにしょう)というのは親鸞の弟子が書いた仏教についての本。
親鸞の教えが間違って世に広まってしまったことを嘆いた内容、らしい。
もちろん本は読んだこと無いが、番組内での本の解説が非常に面白く全4回見入ってしまった(ただし難解というか、わけわからんとこも多い)。
で、番組の中でこの本を解説してくれる、釈徹宗さん(僧侶/宗教学者)が最後に話した内容がとても興味深く、今まさにそういう状況だろうなと思ったので、以下番組内で釈さんが話した内容をざっくり引用。
現代人の宗教への向き合い方は、宗教という情報を扱っている感じ。
つまり、今自分が抱えている苦しみにとって都合の良い宗教情報を求めているようなもの。
いろんな宗教の良いところをつまみ食いすれば、超ハイパー宗教ができるかというとできない。
(宗教は)それぞれのストーリーが体系化されているので、一つの体系をずっと辿っていかなければ危ない、という面がある。
宗教というのはものすごい差別性や暴力性も内包しているので、宗教の暴力性がいったん発動すると人間の力では止められない。そういう意味では、宗教というのは長い間かかって様々なリミッターを設定している。それが「教義」というもの。
ところがつまみ食いすると(自分の都合の良いところだけ抽出すると)リミッターが効かない。
ある道をずっと体系をたどるからリミッターが効く。歎異抄はリミッターをあらためて再確認するための書。
SNSなどで簡単な内容にまとめられた宗教の言葉が頻繁にシェアされてたり、そういうのに安易に納得したりする自分に言われているようでドキッとしたw
ISISが超暴力的に宗教を利用しているのもそういうことなんでしょうか。
NHK 100分 de 名著 『歎異抄』 2016年 4月 [雑誌] (NHKテキスト)
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2016/03/29
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る