観た映画：メッセージ
映画『メッセージ』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ
すっごく良かった！今のところ今年観た映画で一番良かった。
すでに2週間も経ってしまったけど、なんだか感想書きづらくて放置してた。
事前の印象では、
「なんか小難しそう。時間とか宇宙の概念とか難解なテーマ？」
「インターステラーっぽい？」
「途中で寝てしまわないかなｗ」
という感じで、どっちかというとネガティブな印象を持ってたんだけど、難解ってこともなかったし、自分のようにSFに明るくない人でも楽しめる映画だった。
あ、誤解されると困るけど、いつものように町山智浩さんの解説を聞けば、かなり深い映画だとわかるし、それなりに難解なテーマが含まれていることがわかりますが、意味がサッパリわからないって事にはならないと思う（たぶん）。
入口は誰でも入りやすくして、深掘りすると地下奥深く用意されているような作りって感じなのかな。
もしかしたら科学的考証とか、時間の概念とか、そういうとこが気になる人にはツッコミどころもあるのかもしれないけど、自分がこの映画が良かったと感じたのは、なんつーか、人生を考えさせられるというか、自分の生きてきたこれまでを肯定されたような気持ちになったというか、そんな人生観が変わるような感覚があったから。
んー、たぶん何を言っているのかよくわからないと思うけど、ホントにそういう映画だった。
大事なネタバレは書かないけど、読むと想像はつくと思うので、まだ見てない人は以下読まないで。
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最近の映画はまず最初に派手な掴みを入れてくるけど、この映画はすごくじっくりと展開する。異星人はすぐにやってくるんだけど、宇宙船はなかなか見せないし、しばらくは虚ろなエイミー・アダムスばかりｗ
でも有事の時の緊張感というか見せ方がリアルでなかなか凄い。軍の戦闘機がスクランブル発進して上空を飛んでいくシーンは音がすごくて座間とか沖縄の嘉手納基地あたりに住んでる人ならわかると思うけど、まさにあんな感じで臨場感がとてもあった。
軍の対策本部設営の様子とか、あの辺もきっとホントにあんな感じなんだろうなという感じ。
中盤は宇宙人との対話が中心の謎解きで少しづつじれったい感じもするけど、これはこれで面白いしドキドキ感もある。ただ、ここでも虚ろなエイミー・アダムス描写は続くｗ
で、あることが判明したことがきっかけで後半は堰を切ったように話が一気に動き出すんだけど、中国だけそんな勝手な事していいのか？！とか、そんな大それた事するやついるのか？とかちょっと無理矢理感も感じたりもした。
でもこっから最後のほうまでサスペンス映画さながらの怒涛の展開になるので、インターステラーと違って（ゴメンｗ）、変に小難しく考えるよりシンプルに楽しめるし、普通に見ててもたぶん面白いと思う。
そして、そして、ネタバレでもある驚きの事実（よく見てれば感の良い人は途中で気付くんだろうけど）によって、これまでのエイミー・アダムスの見えてたものがどういう事だったのか理解できるようになる。
ここがこの映画のキモというか、今まで映画で感じたことのない感覚を味わえたというか。
うーん、うまく言えないんだけど、あなたの（私の）人生って捨てたもんじゃないよ、って思えて、なぜかとてもグッと来てしまった。
あとから町山さんの解説を聞いたら、そう感じる理由がちゃんと解説されててなるほどなとなんとなく理解できた（気がした）けど。
人生をもっと俯瞰して見るべしってテーマだったのだ、たぶん（何のコッチャって思うかもだけどｗ）。
自分も半世紀ほど生きてるいいオッサンなわけで、さすがに人生について色々思うことはある。若い頃は未来しか見てない（そうするしかない）んだけど、トシを取ると過去を十分に振り返ることができるようになる（あたりまえｗ）。
でも振り返ることによって、今現在を理解することができるし必然も感じることができる。この先についても何となく見えてくる（といってもまだまだ不安ばかりの未熟な人間なんだけど）。
バック・トゥ・ザ・フューチャーは未来（現在）を変えるというファンタジーだったけど、この映画は未来は変わらないよ、という夢のかけらもない映画ｗ
でもだからこそ今が大事って話でもあるのかな。
ということは、この映画は若い人にはあまりピンとこない、トシ取って経験豊富な人ほどグッと来る映画なのかも！？
それを証明するかのように、すでに地元のシネコンでは1日1回だけの（しかも午前中だけとかの）上映になっていてなかなか寂しいものがある。
ま、でもとにもかくにも今のところボクの今年の暫定ベスト。
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映画見た人はこちらの解説もぜひどうぞ。ほんと理解度が深まる（216円）。
引き合いに出してdisったけどインターステラーも面白かったですよｗ
