『ローグ・ワン』は超ズルい映画だった!
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』1週間遅れで観てきました。
やっぱり去年のフォースの覚醒ほどの気持ちの盛り上がりはなかったけど、ちらほらと聞こえてくるの絶賛の声にだんだん期待も高まってきての観賞。
まあ、ね…素直に面白かったですよ。観終わったあとの素直な感想。
なんというか、ズルい映画ですよw
以下、ネタバレ書いてます。
ズルい!
だって、誰もが一番揺るがない心の中の基本にあるスター・ウォーズ「エピソード4」の直前にあった出来事なわけでしょ?
後半、そこに行き着くまでの展開といったらもう…鳥肌モノでした(エピソード4でスター・ウォーズに目覚めた方ならきっと全員そうだと思う)。
正直ここまで直前のシーンが展開されるなんて思ってなかったのでほんと興奮しました。
自分にとってこの映画の一番の見せ場は、間違いなく宇宙での戦闘シーン。あの場面はもう何度でも見たい!(お金ないから何度も行けないけどw)。
あの宇宙空間が広がる中での戦闘は映画館の大画面でしか味わえないよねえ…もいっかいくらいは観に行こうかなw
完全にあの当時、中学生だった頃の自分に戻された気分だった。フォースの覚醒よりつながり感はハンパなく高い(ズルいよねw)。
当時の自分が「うわー最高!」って最初に興奮したのはX-Wingだったしなあ…エピソード4のあの戦闘シーンが、ものすごくクオリティが上がって再現されてて感動しないわけがない。
もちろんフォースの覚醒でもX-Wing出てきて興奮したけど、時間が直結してることと、監督のギャレス・エドワーズの手腕が良いのか「見せ方がわかってる!」って感じ。これぞ(自分の中の)スター・ウォーズ!って思った。
X-Wingのリアビューはズルい。
自分の中のスター・ウォーズの原点はこのポスターの世界(当時発売の2枚組サントラについていたポスター)
ズルい点はまだある。
ターキン総督(ピーター・カッシング)とレイア姫はズルいw
何の情報も入れてなかったので、え、ナニコレ?状態w
まあすぐにCGで再現したんだろうってわかったけどこれはホントにズルいよねえ…。
↓これは1977公開時のターキン。
この技術があれば、きっとブルース・リーの『死亡遊戯』ももっと名作になっていただろうにw
とはいえ、この禁じ手とも言える手法が乱発されたら、この先映はどうなるんだろうって不安はあるなぁ。
あとはダース・ベイダー!あれもズルい。
フォースの覚醒では変形したヘルメットでの登場というこれ以上ないショボい扱いだったのにw
ダース・ベイダーが一番イキイキしている頃だしねえ。反乱軍の船に乗り込むシーンの再現は思わず「うぉぉ!」って声出そうになった。
まあズルいとこばかりでもなく、ローグ・ワンの仲間たちの物語がメインのストーリーだし、そこもしっかり良く出来ていて泣かせる映画になってましたね。
上で書いたようにスター・ウォーズファンの心をワシづかみにしつつ、ちゃんとメインのローグ・ワンの勇敢で悲しい物語を織り交ぜているのは見事でした。
なるほど確かに『7人の侍』ベースなのかもしれない(7人いたっけ?w)。
今回、デス・スターのスーパーレーザーの威力の描き方が、エピソード4やフォースの覚醒の比ではないくらいハンパなくて、なぜか原爆のように感じた。最後は『ディープ・インパクト』のようなシーンまであるし、明るいスター・ウォーズの世界と極端な対比になってて、なんだか不思議な映画になってるなあって思った。
とはいえ良いとこばかりじゃなくて、きっと誰もが感想に書いているとは思うんだけど、とにかく前半は退屈というか冗長というか…。21:30上映の回だったので睡魔も少し出てきて大変だったw
前半は、雰囲気から何からスター・ウォーズとは別物だなという感じで、正直なんだコレ?どこが絶賛ポイント?感がずっと続いてたんだけど、ダースベイダーが登場するあたりから徐々にスター・ウォーズを観に来たんだって思い出すことができたw
ちょっと思い出したのがタランティーノの映画。
ずーっと延々グダグダした会話劇を見せておいて、もうキツいわーってなったところでぶっちぎりの爽快感全快の展開になるというあの感じ。『イングロリアス・バスターズ』とか『デス・プルーフ』みたいな。
後半部分だけはまた見たいんだけど最初からはちょっとキツイなあ、と思うところがタランティーノ映画ぽいかなとw
※追記
町山智浩さんの「映画ムダ話」の解説を聞くと、前半なぜ退屈な展開だったのかがわかります。
まあでも、スター・ウォーズ好きなら間違いなく楽しめる映画。
少なくともエピソード4は観てないと成り立たないし。
あ、もしかしてエピソード4を観てない人には何にも響かない映画なのかなあ、これw
スター・ウォーズ未見の人の感想も聞いてみたいですね。