痛めつけられる美女を見たい人は必見!?『ロスト・バケーション』
先に言っときますが、自分はタイトルのような趣味はないです(笑)
夏休みに入って『ワンピースFILM GOLD』を見に来たキッズたちをかき分けながら、封切りしたばかりなのにシネコンの一番奥の小さなスクリーンという扱いなのがちょっと悲しいこの映画。
サメを題材にした映画ってよく考えたら『ジョーズ』以来、面白い映画はあんまり思いつかなくて、せいぜい『ディープ・ブルー』くらいか。
「ブレイク・ライブリー主演」ってポスターには大きめに書いてるけど日本じゃまだ知名度が低いのかな?自分も彼女の映画を見るのは初めてだし、代表作のTVドラマ『ゴシップガール』も見てないし、そう考えると日本での扱いはこんなものかも。
スタイル抜群のセレブガール
この映画、『ジョーズ』や『ピラニア』のような派手なパニック要素はないけども、緻密に考えられられたハラハラドキドキ感が味わえるサスペンス的ホラー映画というか、少し地味だけど手堅く作られていて好感の持てる良作という感じ。サメ映画って括りではジョーズに次ぐ傑作だと思います。
話はとてもシンプルで予告編を見ればほぼ状況はわかるけど、簡単に説明すると、メキシコの地元の人しか知らないような隠れビーチにひとりでサーフィンに来たブレイク・ライブリーがサメに襲われ、浅瀬(岩礁)に取り残されるという話。
最近の映画としては、出だしがわりとゆったり目で、前半は美しい海やサーフィンの迫力ある映像をノリノリの音楽でたっぷり見せてくれる。もちろんスタイル抜群の美しいブレイク・ライブリーも堪能できる。
サメに襲われる後半から、どうやって生き残るか?ハラハラドキドキするんだけど、タイトルでも書いたように、まあブレイク・ライブリーが次から次へとひどい目に遭う。
傷口がパックリ割れたところは見てるだけで痛々しいが、それを自分で縫うとこは人によっては直視できないかも。さらにゴツゴツした岩場やサンゴ礁にこれでもかと体をぶつけられた上に、まさかのクラゲ攻撃まである。
誰もが羨むようなスタイル抜群の水着の美女が、これでもかと傷めつけられる。見てるうちに、これって監督の趣味?とか思ってしまうほど(笑)
ラストはちょっと無理矢理感はあったかな…。うーん、まあ映画なのであれくらいでちょうどいいのかも。
見終わってからしばらく考えてたんだけど、やっぱりこの映画の見どころは、美しいブレイク・ライブリーをさんざん傷めつけるとこじゃないかな?って結論になってしまったw
この監督の過去作で見たことあるのは『エスター』と『ラン・オールナイト』。どちらもドキドキハラハラするとこは共通してて、特にエスターはとても面白い映画だったしお気に入り(続編希望!)。3本ともすごく手堅い作りという感じがするし、サスペンスやホラーの腕は確かな監督さんなんだろうけど、なんとなく自分のストライクゾーンからちょっと外れた感じはあるかも。上手く言えないけど。
家族とのエピソードも後半の闘う勇気に繋がる点では重要なんだけども、もう少し何かドラマ性というか意外性が欲しいなと思ったりしました。
あと、おそらくこの映画は『ジョーズ』へオマージュを捧げています。
最後のブイに移動してからの展開は、マストにしがみついたブロディ署長を思い出さずにはいられませんでした。照明弾を打つ時のセリフはさすがに違ったけどね。
(写真はジョーズ)
あと、この映画の隠れた主役は予告編でも出てたカモメかもw
この緊迫した状況で美女が苦しんでいる横で、のほほんとした(しているように見える)立ちふるまいが最高です。
カモメかわいい。
ちなみに『ロスト・バケーション』は邦題で、原題は『The Shallows』。辞書で引くと「浅瀬」って意味ですが、Shallowは「浅はか」って意味もあるみたいなので、この主人公の前半の行動を表している二重の意味があるのかもと思ったり(考え過ぎかw)。
ブレイク・ライブリーのお父さん役がリーアム・ニーソンだったらGPS検索して速攻で助けに来たかもねw
夏に見るにはぴったりの映画です。
ジョーズ。小学生の時にみて衝撃を受けた。これ以上の傑作サメ映画はもう出てこないかもしれない。何度見ても面白い。