今日の経験値

主に映画の話。70〜80年代の映画やカルチャーを懐かしむことが多いかも。

良い意味のドキドキと悪い意味の驚き『10 クローバーフィールド・レーン』

映画を見る前の期待値は、正直なところ半信半疑という感じだったけど、まさにその言葉通りの映画だったなという感想。

ちなみに『クローバーフィールド/HAKAISHA』の続編でも何でもないし、内容も一切関係無いので、見てなくても全然OKです(J.Jエイブラムスは関連あるとか言ってるみたいですが気にしないでw)

もちろん、クローバーフィールドというタイトルに釣られて見に行っても良いと思うし(自分もそうだし)、それでもちゃんと期待したレベルの面白さはある思う。
いきなり置かれた意味不明な状況、正体不明の人物、本当のことがわからない不安、バレるかバレないかの手に汗握るドキドキ感、密室サスペンスとしてとても良くできた映画だと思った。
ただ、もしかしたらこの映画の良さをすべて台無しにしてしまうかもしれない展開があるので、評価はそこを許せるかどうか次第かも。

もしこの映画をこれから見に行こうと思っている方は何も情報入れずに見に行ったほうが良いと思うのだけど、できればポスターだけは見ないでください(無理かw) 
(ここから先は少しネタバレ含む)

http://10cloverfieldlane.jp/assets/images/main.jpg
↑このポスターだけならなんの問題もなかったのですが…

http://www.cinra.net/uploads/img/news/2016/20160428-10cloverfieldlane.jpg
↑こっちのほうはマズイでしょw 

自分はこのポスターを公開前にネットで早々に見てしまってたので、「ああ、今回はエイリアンが地球を侵略する映画なんだ…ということはエイリアンVS女の子の闘いなんだな(間違ってはいないが)」「あらゆるフォームってことはエイリアンは変形自在なのか?トランスフォーマー的なやつ?」とか、まったく的ハズレな印象を持って見ることになった(見終わった後もあらゆるフォームの意味はよくわかってませんw)

密室サスペンスで登場人物はほぼ3名だけなので、JJも売りが弱いと判断してああいう展開にしたんでしょうか。宣伝側も「密室サスペンス」よりは「エイリアン襲来!」が集客できると踏んだんでしょうか。

でも、いずれにせよ、
・ポスターや予告でエイリアン見た→全然思った内容と違うじゃないか!
・エイリアンの存在知らなかった→何なのあの唐突感は!?
で、どっちにしても文句言われるので、エイリアン押しは正しい判断なのかもw

とにかく自分としてはエイリアン展開は後付け感が半端なくて、スペースマウンテンに乗ったつもりが、ずっとイッツアスモールワールドが続き、最後の最後だけ急にスペースマウンテンに連結された!という感じ。しかもイッツアスモールワールド部分のほうが面白かったというやり場のない気持ちが残ったという…(伝わらない例え)

 

ケチばかりつけたけど、オープニングタイトルに入るとことかスゲーカッコよくてテンション上がったし、シェルターの中の展開は最初に書いたように緊張感がすごくてドキドキしたし、あとやっぱこの映画のメインは『クリーピー 偽りの隣人』ばりのサイコパス野郎、ジョン・グッドマン

http://media.philly.com/images/800*533/031316-John-Goodman-Cloverfield.jpg

この人ってこういう風貌なので、何となくコミカルで良い人的な役の印象があるけど、いつも目が笑ってないというか、実は冷酷で怖いヤツって印象がずっとあって、個人的には苦手な俳優さんだったんだけど、今回はまさにその自分のイメージ通りだったので「これはハマり役!」って膝を打った。ジュークボックスをノリノリで操作する後ろ姿とか、急にヒゲを剃るとことか思わず「キモっ!」って心でつぶやいたw。

 

主演の女性は、こんだけ機転が利いて行動力も度胸もあれば、きっとこの後どこに行ってもやっていけるよ!(なんとデス・プルーフのあのノーテンキなお姉ちゃん役の人だった!)

http://pds.exblog.jp/pds/1/200810/06/61/d0054361_029447.jpg

もう一人の男の人は…特に何も言うことありません(笑)

 

自分がこの映画を1行で表すと
「あなたの行動は常に裏目に出ちゃうけど、諦めずその都度突破して行こう!なんとかなる!」
かな(笑)

 

もし続編を作るのであれば、「世界侵略:クローバーフィールド決戦」とか、あるいは思い出風に「あの頃クローバーフィールドで」とか色々考え甲斐がありそうですw

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当時は面白く見たけど、今見るとどうかな?予習の必要はないけど見てない方はどうぞ↓。