観た映画:チャウ・シンチーの『人魚姫』
前回、上映時間を間違えてしまい見逃してしまった『人魚姫』。
最終日になんとかすべり込んだけど、思ってたより人は入っていた。
ご多分に漏れず自分も『少林サッカー』からチャウ・シンチー監督のファンになったクチだけど、『カンフーハッスル』『西遊記 はじまりのはじまり』の2本しか観てない(『ミラクル7号』『食神』も早く観たいとは思ってるけど…)。
チャウ・シンチーと言えば、セス・ローゲンのグリーン・ホーネットを降りたとか、悪名高き?ドラゴンボール実写版で揉めたとか不穏なニュースばかりが目についていたんだけど、今度の新作『人魚姫』はなんとアジア興行収入ナンバーワンということで、自身の作品については何の問題もなかったようだ!
でも予告編を見るとなんかピンとこなかったんだよな〜。
何でだろ?って考えてみたんだけど、今回はサッカーとかカンフーとかわかりやすいアクションが題材では無いので、見た目がなんか地味に映っちゃったのかもしれない。
んでも、結果的にはやっぱりチャウ・シンチーの映画でしたw
中学生が考えたようなバカっぽいギャグ(褒めてます)、マンガのようなカメラアングル、そしてなぜか最後にホロリとさせられるラブストーリー。
いつもの汚いオッサンや子供、意地悪そうなオバハン顔の人たちもちゃんと登場する。彼らはチャウ・シンチーと専属契約でもしているのか?w
そしていつものように嘘っぽいというか安っぽいCG映像。
チャウ・シンチーは絶対わざとマンガっぽい安〜い感じの映像を作っているに違いない。今時のマーベル映画のような超絶ハイクオリティCG映像と比べるととにかくトコトン安っぽいw
でもグロいとこはなぜかしっかりリアルに作ってあったりする…。
カンフーハッスルも西遊記も結構グロい描写が多くて、今回も人魚たちの傷つけられる表現がなかなかなもので受け付けない人も多いかもしれない。
で、やっぱりメインはいつもの中学生ギャグ!
前半は「なんだか微妙にハズしているなあ」…と思って見てたんだけど、タコ兄さんが登場してからは加速度的に面白くなる!
観客は年齢層高めの人が多かったので、あまり笑い声は聞こえなかったけど、たぶんこれ小中学生がいたら大爆笑だったんじゃないかw(特に男の子に受けそう)。
http://natalie.mu/eiga/gallery/show/news_id/215770/image_id/698654
タコ兄さんにはしっかり笑わせてもらいつつも、次第に主人公たちに感情移入させられ、最後はしっかり感動…とまではいかないけど、なかなかジワっと来るエンディングになっていた。
これがアジアの興行収入記録を塗り替える大ヒットと言われるとちょっと違和感はあるけど、チャウ・シンチーの映画って何度見返しても飽きないし、スルメのように楽しめる映画だと思う。
DVDが出たら買うか借りて、またじっくり楽しみたいなー。
<余談>
チャウ・シンチーといえば宇宙級のデカさの仏像とか、割と仏教的な世界を前面に出してくる気がするけど、人魚姫のポスターの人魚のヒレ(足?)が蓮の花に見えるのもわざとなのかな〜と思ったり。
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自分はやっぱりこれがベストチャウ・シンチー映画。
信じられないと思うけど、これもラブストーリー要素ありです。
グロくてあまり好きじゃないけどカンフーアクションは素晴らしい。