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今日の経験値

主に映画の話。70〜80年代の映画やカルチャーを懐かしむことが多いかも。

観た映画:ムーンライト

アカデミー作品賞という売りがあるにもかかわらず、地元では上映館、スクリーンは1つのみ。
平日の夜の回とはいえお客さんも数名くらいしかいなかった。


アカデミー賞候補作!『ムーンライト』本国予告編

まあ、見た目も地味だし、内容的にも日本人には受けにくいだろうし、そもそも予告見てもどんな映画なのかもよくわからないですよね。

自分も、黒人男性の半生を淡々と描いた作品なのかな?くらいの情報量で観に行きました。

基本的にアホな映画でゲハゲハ喜んでいる人間なのでw、正直ストライクゾーンからはだいぶ離れた映画でした。

なので、すでにどこにでも紹介されているフツーの感想くらいしか書けませんが、とりあえず感じたことをつらつらと。

まず、とにかく絵がキレイ!

色んなとこですでに書かれてますが、白い部分をデジタル処理して青みを加えているらしい。それが黒人の肌の表現とすばらしくマッチしていて、とにかくもう画面がキレイ。

意識しなければ普通に流して見れるんだけど、いったんその画面の綺麗さに目が行くと、ストーリーそっちのけでずっと画面全体をボーっと眺めてしまうほどw

色だけじゃなく、フロリダの燦々とした太陽の眩しい感じとか、被写界深度が極端に浅いカメラとか、全体的にふわふわと心地よい絵になっている。
しかし対象的に、主人公の置かれている立場は厳しく絶望的なので、なんだか不思議な感覚になってしまう。

主人公のシャロンは小さい時からマイノリティとしてイジメられ、自分のことを理解してくれる人はほとんどいない。
そんなシャロンの心情を、いかにもな見せ方ではなく、セリフで表現するでもなく、仕草や目線や動きで丁寧に淡々と見せていく。

なので、じっくり味わうように丁寧に観て感じ取っていく必要があるので、それなりに観客を選ぶと思う。
自分もその辺ちょっと弱いのでw、少し退屈に感じるとこもあった。

黒人、ゲイ、貧困層、などのマイノリティをテーマにしている映画かと思いきや、それはあくまで要素であって、スパイク・リーのような強い社会的メッセージ性はあまりなかった。
どっちかというと恋愛とか人を愛することで生まれる内面から湧いてくる喜びとか希望?みたいなのがテーマなのかなという映画でした。

きっとシャロンの気持ちにシンクロできる人には、美しい映像とあいまって、忘れられない映画になったりするのかも。

 

自分はこれまで生きてきてイジメにあった経験も無いし、ハードな生活環境でもなかったし、多少の孤独感はあったけど疎外感みたいな辛さを味わったことはほとんど無い人間なので、少なくともこの主人公に共感できた、とかしたり顔で語る資格はないかな…w

 

 

最高に男前なシャーリーズ・セロンの『アトミック・ブロンド』!

確か2ヶ月くらい前に発表されてすぐに日本のいろんなサイトでも紹介され話題になってた『アトミック・ブロンド』。

これ、最高に面白そう!

ジョン・ウィックとかジャック・リーチャーのような殺人マシーンを『マッドマックス怒りのデス・ロード』で男前すぎるフュリオサことシャーリーズ・セロンが演じる。

http://68.media.tumblr.com/117821b6eebf656c9da46c4d471ce8b0/tumblr_omlwsupdZD1w6xdnbo1_1280.jpg

Atomic Blonde | Trailer & Movie Site | July 28, 2017

 

ちょっと見せ過ぎでは?って感じのオフィシャルトレーラー2本をまずはどうぞ!

www.youtube.com

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カット割りがなくワンショットで撮っている殴り合いシーンがものすごい。殴られてる感もすさまじい…。
でもノリノリのリズムに合わせてテンポよく殴る♪殴る殴る なにこれコメディ?

時代は冷戦下のスパイ映画っぽい雰囲気だけど、色鮮やかでクールな画面。タイトルもAtomic Blondeとかカッコ良すぎ。もしかしてブロンディバンドのほうね)オマージュなの?w

アメリカではこの夏公開のようだけど、日本だと早くても秋くらいかな?

 ああ、はやく公開日決定してー。

 

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Atomic: The Very Best Of Blondie

Atomic: The Very Best Of Blondie

 

 こっちが劇中で流れたらさすがに笑っちゃうかも。

観た映画:The NET 網に囚われた男

これまで観たキム・ギドク監督の作品は『嘆きのピエタ』『メビウス』の2本だけ(あと脚本、編集、プロデューサーで携わった『レッド・ファミリー』くらい)

ただ、その2本が想像を超えた強烈な映画だったので、正直もうそれだけで充分ってくらいこの監督の凄さは、アホな自分にも伝わっているつもり。

その監督の新作ということで、楽しみ半分、不安半分で観てきました。

www.youtube.com

韓国映画はヘビーな映画が多すぎて、連続して何度も観るのは正直キツいんだけど、その中でも先に上げた2本はもうしばらくいいやってくらいキツかった。

ただ、今回のこの『The NET 網に囚われた男』はそういう意味ではそんなにキツい映画ではなかった。
というのも、先の2本はとにかくもうトラウマレベルで人間の業をこれでもかというくらい描いていて、見ててもういたたまれなくなる内容なんだけど、今作は国家の残酷さ、醜さ、怖さをメインに描いているので、正直ちょっと拍子抜けな感じさえした。

確かに、南も北も非常に身勝手に国の論理を押し付け、ただただ翻弄されてしまう主人公の苦悩は描かれているんだけど、ストーリーや展開にそんなに意外性はなく、お互いの国が合わせ鏡のようになっているという表現もなんだか安っぽく感じてしまった。

とはいえ、考えさせられる部分や感情に訴えかける部分あるし、見終わった後の切なさもハンパない。
ただ、自分の期待したキム・ギドク監督の心をえぐられるような感じはかなり薄かったという感想。

正直、南北モノとしては『レッド・ファミリー』のほうがわかりやすく、人間ドラマとしても面白かったけど、そもそもああいうエンタテイメントの強い話を作る気はなかったんだろうな。

http://www.thenet-ami.com/images/about_img5.png
他の俳優はあまり印象に残ってないんだけど、主人公を演じたリュ・スンボムさんは愚直な人としてとてもいい味出してました。

ちょうど今、北朝鮮とアメリカの牽制合戦がすごい時期だけに国際的問題としての視点になりがちで、「北朝鮮をぶっ潰せ!」なんて勇ましいこと言う人たちが増えているけど、戦争にでもなったらこういう普通の感覚で生活している普通の人達が真っ先に犠牲にされるんだろうね、という感覚も忘れないようしないとな。

 

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嘆きのピエタ(字幕)
 

これ見たら一週間くらいゲッソリすること間違い無し。

 

メビウス [Blu-ray]

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 夢に出てくるくらい強烈な映画。今のところこれ以上「痛い」映画は見たこと無い。

 

 

 前半は笑いどころも多い。最後はそれなりにつらい展開。自由な国に生まれてよかった 。