今日の経験値

主に映画の話。70〜80年代の映画やカルチャーを懐かしむことが多いかも。

観た映画:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス

前作にハマった人なら誰もが期待する続編!
当然、作り手も超ハードルが高くなるはずだけどジェームズ・ガン監督は凄い!スタッフみんな偉い!ちゃんと最高に面白い続編でした!

最近はマーベル映画に少々食傷気味ではありますが、これはもう別格で面白く楽しい。

笑いのツボが自分に合っている。シリアス一切なし。キャラがみんなイイ。そして70年代ミュージック最高!

前作以上に仲間感が増していて、確かにマーベル版ワンピースと言われたらなるほどと思ってしまうw
まあ、続編が続くと登場人物の相関関係とかアベンジャーズでの位置づけとか、そういう面倒くさい前提を知らないと楽しめない、っていう風にならないとも限らないけど、今のところ前作、今作ともにストレートに楽める映画で良かった。

今作の内容や良さについてはさんざん紹介されているので、グルートがカワイイとか、曲の意味が深いとか、ヨンドゥで泣かせられるとか、そういうのは全部最高でしたよということで置いといて、個人的かつどうでも良さ気な感想をつらつらと書いときます。

ネタバレってほどでもないけどまだ観てない人は以下ご注意!念のため。

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観た映画:マンチェスター・バイ・ザ・シー

これはスゴイ映画。

アカデミー賞絡みで言うと、個人的には『ラ・ラ・ランド』よりも『ムーンライト』よりもこの作品のほうがグッと来たかも。

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似たようなストーリーの映画ってたぶんこれまでもあったと思うんだけど、この映画が別格に思えるのは(もちろん脚本や演出が素晴らしいというのもあるんでしょうけど)何と言ってもアカデミー賞主演男優賞を獲得した主人公リーを演じるケイシー・アフレックの演技によるところが大きいのではと思う。

陰鬱な表情でワケあり人生を送っている寡黙な男に何があったのかのか?本来はどんな人間だったのか?をオーバーアクトせず淡々と見事にみせてくれる。彼の心がじわじわと見ている側に侵食してくるようなそんな感じ。

とはいえ、リーが経験した想像を絶する苦しみや辛さは、平々凡々と生きている自分には到底実感できるはずもなく頭の中で想像するしか無いのだけど、でもある程度生きてきた人なら誰でも多かれ少なかれ何かしらの辛い体験はあるだろうし、だんだん自分のことのように重ねて見てしまう。

元妻であるランディ(ミシェル・ウィリアムズ)との再会、その後の二人きりの会話シーンはホントすごい。心が張り裂けそうなほど複雑でどうしようもない感情が湧いてくる。

 でも、つらい境遇同士の若い甥っ子との何気ないやり取りや心のふれあいが、うっすらとリーに何かを与え、そして彼なりの答えを導き出し、最後はかすかな希望を感じさせられる。

人生の酸いも甘いも体験してきた人ほど、この映画の良さをもっと感じ取れるのかもしれない。残念ながら自分はホントのほほーんと山も谷もない(自分なりにはもちろんあるけど)、平凡な人生を選んできた人なので、どっか他人事のような感情も少し湧いてきたりもしたけども…。

ケイシー・アフレックだけでなく、甥っ子パトリック役のルーカス・ヘッジスの演技も素晴らしいし、『ブルー・バレンタイン』でも厳しい人生を送っていたミッシェル・ウィリアムズはもうこの手の役専門女優?って感じ 。

リーの兄さん役、70年代顔(何それw)カイル・チャンドラーも出番は少ないけど渋い演技で泣かせる。彼の優しさもジーンとくる。ちなみに役名もチャンドラーw

 

自分もそれなりにトシなので、父のこととか家族の関係についてとか、決してうまくいってるわけではないし色々考えるところがあるので、何だかこの手の家族の映画を見ちゃうと違う意味で辛辣な気持ちになる…。
でも面白かった。

まあ、とても心にズッシリ残る名作ではないでしょうか。

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観た映画:哭声/コクソン

ずいぶん前に観たんだけど、うまく感想書けなくてほったらかしにしてしまった;

『アシュラ』に続き地元でもめでたく公開されることになったので、なぜか韓国映画だとついてくる妻と一緒に。

アシュラと同じく超面白い映画なのは間違いない! のですが、この映画は二転三転ジェットコースターのように展開が変わる上に、「え?結局どういうこと?」ってとこがあるので、結論としては「面白かったけどモヤモヤする〜」という感想でした。

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ネタバレしちゃうと面白さはかなり半減しちゃう映画なのでその辺はあまり書かないようにしようと思うけど、気になる方は読まないほうが良いかもです。

 

よくわかんないけど韓国映画も有名で達者な俳優は限られてくるのか、『アシュラ』でも強烈な印象を残していたクァク・ドウォンさん(やっぱ舌噛みそうw)とファン・ジョンミンさんが出ています。まあ、それにしても二人ともほんと芸達者。

クァク・ドウォンさんの娘役の女の子もその辺にいそうなフツーの顔なんだけど、お父さんとのやりとりがすっごく可愛くて、でも最後のほうは凄まじい演技でビックリさせられる。というか子持ちとしては見てるのつらい…。

そして日本から来た謎の男として登場する國村隼さん。日本だとヤクザの親分とか警察の上層部とかそんな役が多い國村さんですが、これがまた何とも奇妙な役で登場します。日本人としては正直複雑な気持ちになりますw

 

あらすじをすごく簡単に書くと、韓国のド田舎の村で起こる奇妙な事件に関わる駐在さん(クァク・ドウォン)が徐々に事件に巻き込まれていきます。その事件に関わる不審者が日本から来た謎の男(國村隼) 。さてこの男の正体は?ってお話です。

 

映画.comの特集ページにもあるのですが、韓国映画お得意の殺人犯罪ものかと思いきやコメディ要素もあって前半は結構笑えるし、と思ったら急にゾンビ映画になったりエクソシストになったり、とにかく観客の予想をわざと外すかのように色んな映画を彷彿させる要素が次から次へと展開されます。
哭声 コクソン 特集: これまでの“映画体験”も“知識”も役に立たない《究極のスリラー》“言語化”すらできないこの《壮絶なる衝撃》をあなたは完全に理解できるか? - 映画.com

 2時間半もある長い映画なんだけど、上記のように展開が目まぐるしく変わるので全然飽きないどころか、後半は謎も含めて頭の中がグルグル超高速回転しっぱなし。

この辺はナ・ホンジン監督の前作『チェイサー』や『哀しき獣』にも通じる特徴かもしれません。それにしてもナ・ホンジン監督ってまだ長編映画3本しか撮ってないんだ…いずれもかなり面白い映画だしスゴイ監督なのは間違いないですね。

前2作と比較すると、あきらかに観客を混乱させる作りにしているのがわかるんだけど、まあ見た人はほぼモヤモヤしちゃうんじゃないでしょうか。

そんな人は町山智浩さんの解説を聞けば、まあとりあえずそのモヤモヤは解消されると思うので、200円払ってどうぞスッキリしてください(笑)。

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ボクはスッキリしましたw

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ナ・ホンジン監督のデビュー作?
ショッキングな内容ですがもんのスゴく面白い。

 
こちらもかなり面白いんですが、どんな映画?って聞かれてもすんなり答えられないw

哀しき獣(字幕版)

哀しき獣(字幕版)