最近観たけどイマイチだった映画3本
最近やばいです。楽しさの感情が機能してないというか、死んでるというか。いや、機能はしてるが動きが超鈍いという感じかも。
私のエモーショナル・エンジンはこのまま壊れてしまうのだろうか…?あ、今適当に書いたけどエモーショナル・エンジンって言葉カッコいいなw
(そういえば昔、PlayStationのCPUに似たようなネーミングあったな)
そんな調子なので映画を観に行っても全然楽しくない。映画自体がつまんないのか、私のエモジン(略した)がイカれてるのか判断つきませんが、世間では案外評判良かったりするので、やっぱり自分の問題なのかもと思ったり。家にいてもDVDすら観ようという気が起きないのはそれなりに重症かもなあ…。
と、こんな事を書くと本当に心配してくれるやさしい人がいたりするので、前もって書いとくけど、日常生活は普通だし、仕事もちゃんとやってるし、妻とも元気に喧嘩してますのでまったく心配は御無用ですw ウツとかではないですよ。
(以下、つまんなかった感想なのでこれから観る予定の人や、好きな人は読まないほうが懸命かもです。ネタバレもあります。)
THE GUILTY ギルティ
音だけでストーリー進行する映画。デンマーク警察の緊急電話窓口を担当するオッサンが、電話の音だけで不穏な事件に対応する様を見せていく(聴かせていく?)サスペンス。
ラジオ番組かなんかで絶賛してたし、『search/サーチ』に続く新感覚サスペンスとか宣伝してたけど、まったくノレなかった…。ま、前半30分くらいまではそこそこワクワクしてたんだけど、途中からもういいやってなり、体調悪いのもあったけどラストのオチを待たずに寝てしまいました…。なんだか自己嫌悪だけが残ってしまったので、ネットでネタバレ解説を探してラストの展開を確認したんだけど、まあ何の驚きも無かったです…。
やっぱり映像のバリエーションが苦しすぎる。視覚的な面白さが無さ過ぎてつらかった。せめて1時間に納めてくれたらまだ良かったのに。
(寝ちゃったので観たことにはなりませんが許して)
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
色んなブログや解説読んだら、ああ、自分がつまんないと感じるのも無理ないなと思いました。ゴジラ愛(特に平成ゴジラ)がほとんど無いからしょうがないんだろうな。
でも『シン・ゴジラ』はとっても好きだし、前作のギャレス・エドワーズ版『ゴジラ』も日本描写とかげんなりすることも多々あったけどそれなりに楽しめたし、『キングコング 髑髏島の巨神』も嫌いじゃなかったのに。
一応、なぜ楽しめなかったのかしばらく考えてみたんだけど、人間目線で描かれてなかったのが一番しっくりこなかった、という結論になりました。だって、あそこは地球じゃないどこかにしか見えない世界だったから。緊張感もワクワクも、何も(自分には)生まれなかったです(人間ドラマパートは苦行でしかなかったです…)。
さらに、宇多丸のラジオで映画評アップされてたので念のため聞いてみたのですが、自分がノレなかった解説がすごく的確に解説されてて、ほぼほぼ納得できました。宇多丸偉い!
ただ、ラドンが最後ゴジラに頭下げるとこと、ゴジラの歩いた跡地が肥沃な大地に変わったという描写でくすっと笑えたのは良かった。ね。
スノー・ロワイヤル
もうこうなったらリーアム・ニーソンに救ってもらうしか無い!
多少の部分には目をつむるからスカッと楽しませてくれ!という願いも虚しいガッカリ映画でした。いや、ガッカリってほどでもないかな。ちょっとはクスっと笑ったりしたけどそれも前半三分の一あたりまで。中盤からどんどんつまらなくなってきて、最後のほうは「いったい何がしたいの?なんか社会風刺とかも入ってるの?入ってないよね?じゃあネイティブアメリカンたちはなんなの?ローラ・ダーンはどこいったの?カフスは何の意味があるの?」…やばいwどんどんダークゾーンに入っちゃうw
という具合にイラッとした感情で溢れかえる映画でした(念の為言っとくとリーアム・ニーソンには文句ないです)。
唯一、人質になるボスの息子がクレバーで可愛かった。かも。いや気のせいかも。やっぱりこの辺で終わりますw
たぶん。遅くやってきた2度めの中年の危機なのではないかと思ってます。
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変化球映画ならこっちが断然おすすめ。
Amazonプライムにゴジラシリーズが大量に来ています。
ひとつだけ映画館で観た記憶のあったこれを再鑑賞してみました。キングシーサー超かわいいです。
鍾乳洞のつららが秘密基地の入り口ボタンだった、ということ意外は何一つ覚えていませんでした。ちなみに同時上映はフィンガー5の映画でした(当時はたぶんこっちを観たかったのだと思う)。
オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(と霊感刑事の本)
【日記】
10連休を良いことに浮かれて怠惰に過ごした罰なのか、最終日に「救急車呼んで〜!」って思うくらいお腹だか胃だかどこが痛いのかよくわからないほど痛くなって、なんとか翌日通院するも「腸や肝臓などは異常ないねぇ」という診断。それから5日後に今度は胃が痛くなって、翌日胃カメラも飲んだけど「異常無いねぇ」という診断。
胃の薬とか痛み止めをもらったので、今のところ調子は良くなりつつありますが、そんなこともあり、またブログほったらかしになったので、無理やり観た映画と本の感想でも書いときます。
【映画】オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主
オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 : 作品情報 - 映画.com
Amazonプライムにあったので観ました。2014年の作品。
ツイッターか何かで「面白いよ」という書き込みを見て何の気なしにウォッチリストに入れてたのを掘り返して連休中に特に期待するでもなく観てみたのですが…これがまたなかなかの面白さ!いいじゃないですかこれ。オススメ!
皆さんこの映画、知ってました?主演のアントン・イェルチンが好きな人なら知ってるかもですが、 自分は全く知らなかったです。ウィレム・デフォーも出てると言うのに。
何でもアメリカでは大コケしたらしく日本でも限定公開とかだったらしい。映画会社でトラブルがあったとかなんとか。なんで?こんな面白いのに。
監督は『ハムナプトラ』シリーズのスティーヴン・ソマーズだとあとで知り、なるほど!と膝を打ちました。自分ハムナプトラ好きなんですよね。アナクスナム〜ン。
あらすじ。
オッド・トーマスは霊能力の持ち主。霊に導かれて殺人犯を捜し出すなど、死者が見えると放ってはおけない。そんなある日、ダイナーでボダッハという悪霊を大量に見つける。ボダッハは流血の惨劇が近づいていることをときに現れる悪霊。オッドは町の危機を救うことができるのか...。(Amazonより)
イケメンだけどちょっと陰のあるアントン・イェルチン扮するオッド・トーマスくんが主人公。ちなみにアントン・イェルチンは2016年に不慮の事故で亡くなってます。才能あるイケメンとして期待されていたみたいですが残念ですね。
霊能力のある主人公で、サブタイトルが「死神と奇妙な救世主」。なんだか暗いイメージの映画かなと思いますが(ポスタービジュアルもなんだかよくわからない感じですし)、この映画とっても明るく笑いにあふれていて、ドキドキサスペンスもありながら最後は感動で泣きそうになります(泣かないけどw)。
映画はちょっとノリの良いギターフレーズとともに明るい雰囲気で始まり、いきなり大捕物がスタート。霊もすぐに出てくるのですが、フツーの格好してるんです。あらすじでオッドくんは霊が見えると知っているからそれが霊だとすぐにピンとくるんですが、何も情報無いとよくわかんないかもしれません(それが最後までこの映画の仕掛けにもなっているのですが)。
オッドくんの住んでいるアメリカのとある街が舞台なのですが(ラスベガスが近いのでロス周辺かな?)、ポップで明るい街でまるで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のような世界観。明るく健康的で気の利いた彼女もいたりしてホント似ている。霊も全然怖くないし、全体的には楽しいコメディ映画だと思っていいです。
会話や見せ方もテンポ良く、説明シーンもだらだらせずに細かなアクションやハラハラ・ドキドキな演出やカメラワークが上手で飽きさせないところなんかはとても『ハムナプトラ』っぽい。画面が常に楽しげに動いている感じ。
何と言っても主人公のアントン・イェルチンがいいですよね。ロシア系らしく少し陰りがあるイケメン。表情も豊かだし他の映画も観てみたくなりました(スタートレックとか出てるらしいけど観てないんですよねぇ…)。
ちなみに我らがウィレム・デフォーは、さらっと控えめな役ですが、オッドくんのお父さん代わりのような存在で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だとドクにあたりますかねw
映画のラストを見てもわかりますが、この映画は明らかにシリーズ物にするつもりで作られています。というのもこの映画の原作はディーン・R・クーンツという、アメリカの人気ホラー作家の作品なんだそうで(恥ずかしながら読んだことない)、オッド・トーマスシリーズもたっぷり揃ってます。
映画の出来が(個人的には)とても良かったと思ったので、すぐに「続編観たい!」ってなりましたが、前述のように映画はなぜかヒットせず、肝心のアントン・イェルチンも亡くなってしまい、残念ながらもうこの映画の続編やシリーズを観ることは叶わないでしょうね。(クーンツ小説の映画化はなぜかほとんど失敗しているらしい…)
Amazonプライムに入っている人はぜひ観て下さい。オススメです!
【本】
霊感刑事(デカ)の告白(幻冬舎)
阿部一男 著
仙台で警察署長まで務めた実在の人物が霊感を使って殺人事件を解決した、という紹介に興味をそそられて軽い気持ちで買ったけど、しばらく積読してたのを連休だったので読んでみた。そのあと意図せず『オッド・トーマス』を観たので、なんだか面白いシンクロだなと思ったので紹介。
といっても、結論から言うとこの本は期待はずれでした。
いや、勝手に自分が勘違いしてたのですが、本物の霊感刑事さんの事件簿を元にした創作も入れた小説なのかと思ってたら全然違っていて、その元刑事さんによる実録独白ものでした。
全4章で、ひとつの章に5〜10くらいの項目で体験談を紹介しているのだけど、1項目が2ページくらいしかないので、ほんとサクッと1〜2時間程度で読めます。
さすがに元刑事さんなので、文体も固めというか真面目な感じで、期待したようなワクワクドキドキ感はちょっと物足りなく、また肝心の事件のエピソードは少なめで、あの世のこととかそういうスピリチュアルな内容が多めでした。
でも映画脳な私には、ぜひ話を膨らませて映画化したら面白いのでは?とか、あの世の仕組みはまるでマトリックスみたいだな、とか、霊視ではなく霊聴?という能力については本人は自殺も考えるほど悩んだとのことですが、実際体験してみたいなあとか不謹慎なことばかり考えてしまいましたw
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ハムナプトラ未見の方はぜひ!
あの世のことに興味のある方はどうぞ。真面目な刑事さんはウソつかない!(たぶん)
アベンジャーズ エンドゲーム(ネタバレ!)
アベンジャーズ エンドゲーム : 作品情報 - 映画.com
公開日に会社の飲み会があり、そのあと風邪ひいて体調崩し、その数日後に大腸検査もあり、でやっとこさ令和の初日に最後のアベンジャーズを観ることができました。
しっかし、上映時間3時間超って!20:30の回で予約したんだけど終了時間23:40って!
何しろ大腸検査のためにこれでもかってくらい下剤飲まされましたからね。数日はお腹の調子がイマイチで、映画のクライマックスで便意をもよおすなんてことになったらどーする?体調もイマイチだし寝ちゃたりしない?と不安を抱きつつ観たのですが…
そんな心配はまったく杞憂!便意も眠気もいっさい出番なし!いやー面白かった!
前作の『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』の衝撃をどう回収するのか?ホントにファンが納得できるものが作れるのか? そんな心配はハッキリ言って無用でした。
どういう例え方すればいいのかホント難しいですが、贅の限りを尽くしたというか、こんなん出来たらいいな〜を全部やってみましたという映画でした。これまでのマーベル・シネマティック・ユニバース全部出尽くしますからね。文字通り。
これまでずっと追いかけてきた熱心なファンは間違いなく感涙ものでしょう。もしかしたら大小チビリまくりだったかも(すみませんw)。
あまりにも豪華キャスト過ぎて完全に感覚が麻痺しますからね。 後半に出てくるヒーローは皆チョイ役みたいなもんですよ。サノスがジョシュ・ブローリンだと言うのもすっかり忘れてましたw
とはいえ、まあ文句もいろいろ出てくるとは思います。あれ変じゃね?もたくさんあります。でも数あるヒーロー映画を10年ちょいかけてここまでエモーショナルな大団円にできますかね?
これだけ贅沢なエンタテインメント体験をさせてもらえたことに称賛の拍手を送らずにはいられないという気持ちにはなりました。
とは言え…とは言えねw やっぱり何だかんだとギャーギャー言いたくなるもんじゃないですか。
自分は熱心なマーベルファンでもないし、思い入れもそんなにあるわけじゃないですが、とりあえずほぼシリーズは観てる、という立ち位置で観た感想は書いておこうかなと思います。
以下、ネタバレ感想。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)好きな人には今さらこれまでの説明なんて不要だと思うけど、もしかしたらよく知らないって人がいるかも知れないので超ざっくり前作『インフィニティ・ウォー』の説明をすると、
”全宇宙の生命を半分にせねば!って使命をなぜか持っているサノスっていうとてつもなく強いオッサンが、願いを可能にするインフィニティ・ストーンていう石を全部集めてその使命を実行したのが前作まで ”(こんな雑な説明なら不要かなw)。
今作はその直後から始まります。
当然、地球を守るヒーローたち(アベンジャーズ)も半分になっちゃったわけで、残ったリーダー役のアイアンマンも燃料の無くなった宇宙船で息絶えるのを待つしか無いと諦めかけたところでキャプテンマーベルに助けられ、無事に地球に帰還。
残ってたメンバーと合流するも、もうどうすることも出来ず途方に暮れるばかり。あっという間に5年の月日が流れていく。
そこに、量子世界に取り残されたままのアントマンがなぜか元の世界に戻ってくる。
「量子世界では時間の流れが違うから、うまくやれば現実世界の過去にも行ける。つまりタイムトラベル可能なのだ!」ってわけで、量子世界を利用して過去に戻ってインフィニティ・ストーンを奪い返し、消えた半分の生命を復活させようぜ!というのが前半部分。
で、あれこれ困難を乗り越えながらもインフィニティ・ストーンを集めるのが中盤部分。ここでも派手なアクションシーンはあまり無いけど、サスペンスとコメディタッチで十分に楽しませてくれる。
そして無事インフィニティ・ストーンを集め、目的を達成!と思いきや、サノスが感づいて地球に襲来!さあ、最後の全面対決だ!
と、ざっくりこんなお話です。
予告トレーラーでアントマンが戻ってくるシーンは見せてたし、そもそも消えた半分の生命を取り戻すには、インフィニティ・ストーンを取り返すしかないわけで、時間をコントロールするっていう展開は十分に予想でき、それほど驚きの展開というわけではなかったのですが、とはいえやっぱりタイムトラベルが可能って時点でもう何でもありなわけじゃないですか。
『ドクター・ストレンジ』でも時間をコントロールした瞬間「あー、これだともう何でもありだな」と思って急に冷めちゃったりしたので、今回もすでに細かい部分には目を瞑る内容だなと思ったけど…。モヤモヤというか、個人的には素直に感動できない部分に繋がっちゃったりもしました。
but!しかし!however!
前作の『インフィニティ・ウォー』でも最高に盛り上がった戦闘シーンでしたが、今回もさらにパワーアップしたサノス軍との全面対決シーンがね、もう最高過ぎでした!正直、このシーンだけでもう大満足です。
この手の映画って動きが早くて何が何だか分からないってなりがちなのに、誰が何をしてどうなったのか、どこにいてどう動いたのかがわかりやすいだけでなく、各キャラの特徴をしっかり活かしたバトルシーンになっているので盛り上がるんですよね。前作『インフィニティ・ウォー』のアイアンマンチームとサノス戦もそこがホントに素晴らしかったし。
ヒーロー大集結ものはここがダメだとすべて台無しではないかと思っているので、今作もバッチリ最高の出来で良かったです。
最終的にアベンジャーズはサノス軍に勝利しますが、アイアンマンことトニー・スターク(あとブラック・ウィドウ)という大きな犠牲を払うことになります。
アイアンマンで始まりアイアンマンで終わるという、ずっと最初から観てきた人たちには、その年月をずっしりと感じさせてくれる最後です。
タイムトラベルでトニー・スタークの若き日の父親とのやり取りなんかを見せることでドラマ部分もしっかり作られているので、より感動的になっているのがうまいというか。
ただ、個人的には戦いのあとの感傷的なシーンはちょっと引っ張りすぎかなあと思いました。キャプテン・アメリカについても、もうちょっとやりようがありそうなのになあと思ったり。
あと、やっぱり3時間超は長いよw 前半はサクサク展開もあったけど、細かいとこで見せ方がちょっとずつ長いというか、テンポがちぐはぐな感じというか、もっとコンパクトにできる気がしました。
タイムトラベルに不満とかいろいろ書きましたが、過去作のシーンや人物を自在に登場させる事ができるし、キャップやトニースタークのドラマも作れるし、うまく練られているのは間違いないわけで、いや、ホントよくできた面白い映画だなと思います。
でも、やっぱりこう綺麗に終わっちゃうと、なんだか気持ちもさっぱりしちゃって、もしかしたら前作『インフィニティ・ウォー』のほうが後々印象深い映画になるかもしれないとも思ったり。
変な例えだけど、オッサン世代としては、子供の頃に見たウルトラマンA(エース)でウルトラ兄弟が全滅するという回はトラウマ級に記憶に残っているのですが、どうやって復活して敵を倒したのかさっぱり覚えていないので、『エンドゲーム』よりも半分が消えた衝撃の『インフィニティ・ウォー』のほうがずっと記憶に残るのではないか?という、何だかよくわからないこじつけで締めくくりたいと思いますw
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