今日の経験値

主に映画の話。70〜80年代の映画やカルチャーを懐かしむことが多いかも。

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(と霊感刑事の本)

【日記】

 10連休を良いことに浮かれて怠惰に過ごした罰なのか、最終日に「救急車呼んで〜!」って思うくらいお腹だか胃だかどこが痛いのかよくわからないほど痛くなって、なんとか翌日通院するも「腸や肝臓などは異常ないねぇ」という診断。それから5日後に今度は胃が痛くなって、翌日胃カメラも飲んだけど「異常無いねぇ」という診断。

胃の薬とか痛み止めをもらったので、今のところ調子は良くなりつつありますが、そんなこともあり、またブログほったらかしになったので、無理やり観た映画と本の感想でも書いときます。

【映画】オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主

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オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 : 作品情報 - 映画.com


Amazonプライムにあったので観ました。2014年の作品。
ツイッターか何かで「面白いよ」という書き込みを見て何の気なしにウォッチリストに入れてたのを掘り返して連休中に特に期待するでもなく観てみたのですが…これがまたなかなかの面白さ!いいじゃないですかこれ。オススメ!

皆さんこの映画、知ってました?主演のアントン・イェルチンが好きな人なら知ってるかもですが、 自分は全く知らなかったです。ウィレム・デフォーも出てると言うのに。

何でもアメリカでは大コケしたらしく日本でも限定公開とかだったらしい。映画会社でトラブルがあったとかなんとか。なんで?こんな面白いのに。

監督は『ハムナプトラ』シリーズのスティーヴン・ソマーズだとあとで知り、なるほど!と膝を打ちました。自分ハムナプトラ好きなんですよね。アナクスナム〜ン。

あらすじ。

オッド・トーマスは霊能力の持ち主。霊に導かれて殺人犯を捜し出すなど、死者が見えると放ってはおけない。そんなある日、ダイナーでボダッハという悪霊を大量に見つける。ボダッハは流血の惨劇が近づいていることをときに現れる悪霊。オッドは町の危機を救うことができるのか...。(Amazonより)

 

イケメンだけどちょっと陰のあるアントン・イェルチン扮するオッド・トーマスくんが主人公。ちなみにアントン・イェルチンは2016年に不慮の事故で亡くなってます。才能あるイケメンとして期待されていたみたいですが残念ですね。

霊能力のある主人公で、サブタイトルが「死神と奇妙な救世主」。なんだか暗いイメージの映画かなと思いますが(ポスタービジュアルもなんだかよくわからない感じですし)、この映画とっても明るく笑いにあふれていて、ドキドキサスペンスもありながら最後は感動で泣きそうになります(泣かないけどw)。

 

映画はちょっとノリの良いギターフレーズとともに明るい雰囲気で始まり、いきなり大捕物がスタート。霊もすぐに出てくるのですが、フツーの格好してるんです。あらすじでオッドくんは霊が見えると知っているからそれが霊だとすぐにピンとくるんですが、何も情報無いとよくわかんないかもしれません(それが最後までこの映画の仕掛けにもなっているのですが)。


オッドくんの住んでいるアメリカのとある街が舞台なのですが(ラスベガスが近いのでロス周辺かな?)、ポップで明るい街でまるで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のような世界観。明るく健康的で気の利いた彼女もいたりしてホント似ている。霊も全然怖くないし、全体的には楽しいコメディ映画だと思っていいです。

会話や見せ方もテンポ良く、説明シーンもだらだらせずに細かなアクションやハラハラ・ドキドキな演出やカメラワークが上手で飽きさせないところなんかはとても『ハムナプトラ』っぽい。画面が常に楽しげに動いている感じ。

 

何と言っても主人公のアントン・イェルチンがいいですよね。ロシア系らしく少し陰りがあるイケメン。表情も豊かだし他の映画も観てみたくなりました(スタートレックとか出てるらしいけど観てないんですよねぇ…)。

ちなみに我らがウィレム・デフォーは、さらっと控えめな役ですが、オッドくんのお父さん代わりのような存在で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だとドクにあたりますかねw

 

映画のラストを見てもわかりますが、この映画は明らかにシリーズ物にするつもりで作られています。というのもこの映画の原作はディーン・R・クーンツという、アメリカの人気ホラー作家の作品なんだそうで(恥ずかしながら読んだことない)、オッド・トーマスシリーズもたっぷり揃ってます。

映画の出来が(個人的には)とても良かったと思ったので、すぐに「続編観たい!」ってなりましたが、前述のように映画はなぜかヒットせず、肝心のアントン・イェルチンも亡くなってしまい、残念ながらもうこの映画の続編やシリーズを観ることは叶わないでしょうね。(クーンツ小説の映画化はなぜかほとんど失敗しているらしい…)

Amazonプライムに入っている人はぜひ観て下さい。オススメです!

 

【本】

霊感刑事(デカ)の告白(幻冬舎
阿部一男 著

仙台で警察署長まで務めた実在の人物が霊感を使って殺人事件を解決した、という紹介に興味をそそられて軽い気持ちで買ったけど、しばらく積読してたのを連休だったので読んでみた。そのあと意図せず『オッド・トーマス』を観たので、なんだか面白いシンクロだなと思ったので紹介。

といっても、結論から言うとこの本は期待はずれでした。
いや、勝手に自分が勘違いしてたのですが、本物の霊感刑事さんの事件簿を元にした創作も入れた小説なのかと思ってたら全然違っていて、その元刑事さんによる実録独白ものでした。
全4章で、ひとつの章に5〜10くらいの項目で体験談を紹介しているのだけど、1項目が2ページくらいしかないので、ほんとサクッと1〜2時間程度で読めます。

さすがに元刑事さんなので、文体も固めというか真面目な感じで、期待したようなワクワクドキドキ感はちょっと物足りなく、また肝心の事件のエピソードは少なめで、あの世のこととかそういうスピリチュアルな内容が多めでした。

でも映画脳な私には、ぜひ話を膨らませて映画化したら面白いのでは?とか、あの世の仕組みはまるでマトリックスみたいだな、とか、霊視ではなく霊聴?という能力については本人は自殺も考えるほど悩んだとのことですが、実際体験してみたいなあとか不謹慎なことばかり考えてしまいましたw

 

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ハムナプトラ未見の方はぜひ!

 
あの世のことに興味のある方はどうぞ。真面目な刑事さんはウソつかない!(たぶん)

霊感刑事の告白 すべてあの世が教えてくれた

霊感刑事の告白 すべてあの世が教えてくれた