アラジン/サッドヒルを掘り返せ(and 続・夕陽のガンマン)
お仕事で稀にみるF*ckinクレーマーのおかげでここしばらく精神的にだいぶひへー。わざとひらがなでバカみたいに書かないと疲れ取れないほどひへー。
ブログもtwitterもずいぶん触れる時間がへっちゃった。
おまけに風邪で喉までやられて『スパイダーマン ロンドンへ行く』も観れてないし、今週末から公開される『トイ・ストーリー4 feat ジョン・ウィック』も観られるかどうかびみょー。うへー。ひへー。
いつ観たのかすら忘れそうな絞りカスみたいな脳みそをさらにギュッと振り絞って、出てきた数滴の元気エキスで書いてます。
観たのは、でぃずにーの阿羅神、悲しみの丘霊園復活の日、の2本。
アラジン
クラシックなディズニー映画にはもともと興味無いし、青いウィル・スミスにもさほど反応しなかったんだけど、@ikucolinさんのツイートで監督がガイ・リッチーと聞いて、急に興味がムクムクと。ちょうど夫婦(カップル)割引みたいなのやってたので、妻と観てきました(2D・字幕・爆音上映)。
当然のごとく、若いカップルが席を埋めているアウェイ感満載の中、隣のあんちゃん、ねーちゃんがスマホを定期的にチラチラやってるのにもめげず、まあまあ楽しんでまいりました。
これは、あれですね。いちいちガイ・リッチーがどうとか、実写化がどうとか、オッサンがいらんこと考えずに、ディズニーランドのアトラクションに自ら飛び込む感覚でワクワクしながら観るのが良いと思うし、そのほうが絶対に楽しめる。歌って踊ってアドレナリン全開でハッピーな気分でトリップしちゃうぜ!みたいな映画。スカッと楽しめましたよ。
観終わってまず思ったのが、青いウィル・スミス最高でしたw
実写化どーなの?というつい突っ込みたくなる部分も、ウィル・スミスがこんだけ面白いんだから全然アリ、と思いました。インド映画を彷彿させるスペクタクルなミュージカルシーンは理屈抜きで楽しかったし。親子で観る指数200%!
とはいえ、やっぱしガイ・リッチーがディズニー撮るとどうなんの?というのは気になってしまうとこですが、もともとPV出身の監督ということもあり、その腕を存分に発揮して求められているものをプロとしてやってるなあと、なんとなく感心しました(偉そうですねw 最近は『コードネームU.N.C.L.E.』くらいしか観てないけど)。
ストーリーとしてはやっぱし可もなく不可もなくな内容だし、あからさまな3D意識したとびだせ映像だし、主人公のアラジン役の人あんま魅力ないし、ポリコレ的なのもエクスキューズ的に入れてるくらいにしか感じなかったけど、あまり攻めずにこれくらいでちょうど良い塩梅なんじゃないでしょうか。ウィル・スミスで割とお腹いっぱいになれますw
あ、予告編でやってた『ライオン・キング』(8月公開)もこれまた実写というかリアルCG化で、これはさすがにどうなの?やる意味あるの?と思ったけど、監督がジョン・ファヴローとのことで、ディズニーは監督で少し変化球をつける作戦なのかな。ちょっとだけ釣られそう。
※追記 ファヴローは2016年に『ジャングルブック』監督してましたね。そういえばそん時も観ようかなって思ったなw
サッドヒルを掘り返せ
クリント・イーストウッドの新作です。うそです。上のYouTubeリンク動画の再生回数が5,000程度で少しサッドな気持ち。
この映画は、イーストウッドの初期代表作『続・夕陽のガンマン(1966年)』に取り憑かれたファン(マニア)の人たちが、映画のラスト名シーンの舞台である「サッドヒル墓地」を実際にロケとして使った場所を探し当て、埋もれた石畳を考古学者顔負けに掘り返し、当時のような状態にまで復活させるまでのドキュメンタリー映画です。
『続・夕陽のガンマン』覚えてますかね?ていうか観たことありますかね?
私はマカロニ・ウェスタンはタイトルも内容もぐちゃぐちゃで、イーストウッドよりももしかしたらジュリアーノ・ジェンマやフランコ・ネロのほうをよく観てたかもしれません。思い出そうとしてもさっぱり。
もちろん『続・夕陽のガンマン』を観てなくてもこの映画はぜんぜん楽しめます。
この映画に「取り憑かれた」人たち(マニア、おたく)の熱い熱いパッションは、『続・夕陽のガンマン』を観てなくてもすごく伝わるし感動的。なにかに夢中になって、損得抜きに行動できるひとたちは、古今東西、老若男女問わず、すばらしい。羨ましくなりますね。
とはいえ、ドキュメンタリー映画として、そんな人たちだけを淡々と写してもなかなか映画として売り出すのは難しいでしょうから、『続・夕陽のガンマン』に関わったスタッフや、音楽担当したエンニオ・モリコーネ、映画のファンであるメタリカのボーカルやジョー・ダンテなんかのインタビューも随所に挟み込んだり、監督のセルジオ・レオーネ(故人)の当時のインタビュー映像なども入れたり、飽きさせない工夫もされてます(タランティーノには出てもらえなかったのかな)。
『続・夕陽のガンマン』が好きな人なら、まあ間違いなく涙モノでしょうし、観てない人はきょーれつに観たくなることうけあいです。
私も当然、観終わったその日にAmazonで配信版を観ました。うん、かなり覚えてなかったw でもところどころ記憶が蘇ったり。
イーストウッドはもちろん良いけど、イーライ・ウォラックや、何と言っても悪役の代名詞のようなリー・ヴァン・クリーフが最高。ホントいちいちどのシーンもかっこいいし決まってる!
最初の開始十数分は全くセリフが入らないけど(だからこそ?)すごく緊張感のある画で、しびれました。イーライ・ウォラックとどこぞのオッサンがひと言もしゃべらずアイコンタクトだけで食事をするシーンなんて、ラブシーンかよ!wと思うほど濃密!
ただ、2時間58分はさすがに長い。こんな長い映画だったんだ。テレビ放映時はそうとうカットされていたんだろうね。
もし『サッドヒルを掘り返せ』をレンタル等で観る機会があったら、必ず『続・夕陽のガンマン』もセットで借りるようおススメします。
追記
『続・夕陽のガンマン』
読者登録しているピストル五郎さんのブログ記事を紹介(勝手に貼ってすみません)。
おわり。
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あほーにゅーわー♪
歴史的名作。
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そういえばこんな映画もありましたね。
最近観たけどイマイチだった映画3本
最近やばいです。楽しさの感情が機能してないというか、死んでるというか。いや、機能はしてるが動きが超鈍いという感じかも。
私のエモーショナル・エンジンはこのまま壊れてしまうのだろうか…?あ、今適当に書いたけどエモーショナル・エンジンって言葉カッコいいなw
(そういえば昔、PlayStationのCPUに似たようなネーミングあったな)
そんな調子なので映画を観に行っても全然楽しくない。映画自体がつまんないのか、私のエモジン(略した)がイカれてるのか判断つきませんが、世間では案外評判良かったりするので、やっぱり自分の問題なのかもと思ったり。家にいてもDVDすら観ようという気が起きないのはそれなりに重症かもなあ…。
と、こんな事を書くと本当に心配してくれるやさしい人がいたりするので、前もって書いとくけど、日常生活は普通だし、仕事もちゃんとやってるし、妻とも元気に喧嘩してますのでまったく心配は御無用ですw ウツとかではないですよ。
(以下、つまんなかった感想なのでこれから観る予定の人や、好きな人は読まないほうが懸命かもです。ネタバレもあります。)
THE GUILTY ギルティ
音だけでストーリー進行する映画。デンマーク警察の緊急電話窓口を担当するオッサンが、電話の音だけで不穏な事件に対応する様を見せていく(聴かせていく?)サスペンス。
ラジオ番組かなんかで絶賛してたし、『search/サーチ』に続く新感覚サスペンスとか宣伝してたけど、まったくノレなかった…。ま、前半30分くらいまではそこそこワクワクしてたんだけど、途中からもういいやってなり、体調悪いのもあったけどラストのオチを待たずに寝てしまいました…。なんだか自己嫌悪だけが残ってしまったので、ネットでネタバレ解説を探してラストの展開を確認したんだけど、まあ何の驚きも無かったです…。
やっぱり映像のバリエーションが苦しすぎる。視覚的な面白さが無さ過ぎてつらかった。せめて1時間に納めてくれたらまだ良かったのに。
(寝ちゃったので観たことにはなりませんが許して)
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
色んなブログや解説読んだら、ああ、自分がつまんないと感じるのも無理ないなと思いました。ゴジラ愛(特に平成ゴジラ)がほとんど無いからしょうがないんだろうな。
でも『シン・ゴジラ』はとっても好きだし、前作のギャレス・エドワーズ版『ゴジラ』も日本描写とかげんなりすることも多々あったけどそれなりに楽しめたし、『キングコング 髑髏島の巨神』も嫌いじゃなかったのに。
一応、なぜ楽しめなかったのかしばらく考えてみたんだけど、人間目線で描かれてなかったのが一番しっくりこなかった、という結論になりました。だって、あそこは地球じゃないどこかにしか見えない世界だったから。緊張感もワクワクも、何も(自分には)生まれなかったです(人間ドラマパートは苦行でしかなかったです…)。
さらに、宇多丸のラジオで映画評アップされてたので念のため聞いてみたのですが、自分がノレなかった解説がすごく的確に解説されてて、ほぼほぼ納得できました。宇多丸偉い!
ただ、ラドンが最後ゴジラに頭下げるとこと、ゴジラの歩いた跡地が肥沃な大地に変わったという描写でくすっと笑えたのは良かった。ね。
スノー・ロワイヤル
もうこうなったらリーアム・ニーソンに救ってもらうしか無い!
多少の部分には目をつむるからスカッと楽しませてくれ!という願いも虚しいガッカリ映画でした。いや、ガッカリってほどでもないかな。ちょっとはクスっと笑ったりしたけどそれも前半三分の一あたりまで。中盤からどんどんつまらなくなってきて、最後のほうは「いったい何がしたいの?なんか社会風刺とかも入ってるの?入ってないよね?じゃあネイティブアメリカンたちはなんなの?ローラ・ダーンはどこいったの?カフスは何の意味があるの?」…やばいwどんどんダークゾーンに入っちゃうw
という具合にイラッとした感情で溢れかえる映画でした(念の為言っとくとリーアム・ニーソンには文句ないです)。
唯一、人質になるボスの息子がクレバーで可愛かった。かも。いや気のせいかも。やっぱりこの辺で終わりますw
たぶん。遅くやってきた2度めの中年の危機なのではないかと思ってます。
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変化球映画ならこっちが断然おすすめ。
Amazonプライムにゴジラシリーズが大量に来ています。
ひとつだけ映画館で観た記憶のあったこれを再鑑賞してみました。キングシーサー超かわいいです。
鍾乳洞のつららが秘密基地の入り口ボタンだった、ということ意外は何一つ覚えていませんでした。ちなみに同時上映はフィンガー5の映画でした(当時はたぶんこっちを観たかったのだと思う)。
オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(と霊感刑事の本)
【日記】
10連休を良いことに浮かれて怠惰に過ごした罰なのか、最終日に「救急車呼んで〜!」って思うくらいお腹だか胃だかどこが痛いのかよくわからないほど痛くなって、なんとか翌日通院するも「腸や肝臓などは異常ないねぇ」という診断。それから5日後に今度は胃が痛くなって、翌日胃カメラも飲んだけど「異常無いねぇ」という診断。
胃の薬とか痛み止めをもらったので、今のところ調子は良くなりつつありますが、そんなこともあり、またブログほったらかしになったので、無理やり観た映画と本の感想でも書いときます。
【映画】オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主
オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 : 作品情報 - 映画.com
Amazonプライムにあったので観ました。2014年の作品。
ツイッターか何かで「面白いよ」という書き込みを見て何の気なしにウォッチリストに入れてたのを掘り返して連休中に特に期待するでもなく観てみたのですが…これがまたなかなかの面白さ!いいじゃないですかこれ。オススメ!
皆さんこの映画、知ってました?主演のアントン・イェルチンが好きな人なら知ってるかもですが、 自分は全く知らなかったです。ウィレム・デフォーも出てると言うのに。
何でもアメリカでは大コケしたらしく日本でも限定公開とかだったらしい。映画会社でトラブルがあったとかなんとか。なんで?こんな面白いのに。
監督は『ハムナプトラ』シリーズのスティーヴン・ソマーズだとあとで知り、なるほど!と膝を打ちました。自分ハムナプトラ好きなんですよね。アナクスナム〜ン。
あらすじ。
オッド・トーマスは霊能力の持ち主。霊に導かれて殺人犯を捜し出すなど、死者が見えると放ってはおけない。そんなある日、ダイナーでボダッハという悪霊を大量に見つける。ボダッハは流血の惨劇が近づいていることをときに現れる悪霊。オッドは町の危機を救うことができるのか...。(Amazonより)
イケメンだけどちょっと陰のあるアントン・イェルチン扮するオッド・トーマスくんが主人公。ちなみにアントン・イェルチンは2016年に不慮の事故で亡くなってます。才能あるイケメンとして期待されていたみたいですが残念ですね。
霊能力のある主人公で、サブタイトルが「死神と奇妙な救世主」。なんだか暗いイメージの映画かなと思いますが(ポスタービジュアルもなんだかよくわからない感じですし)、この映画とっても明るく笑いにあふれていて、ドキドキサスペンスもありながら最後は感動で泣きそうになります(泣かないけどw)。
映画はちょっとノリの良いギターフレーズとともに明るい雰囲気で始まり、いきなり大捕物がスタート。霊もすぐに出てくるのですが、フツーの格好してるんです。あらすじでオッドくんは霊が見えると知っているからそれが霊だとすぐにピンとくるんですが、何も情報無いとよくわかんないかもしれません(それが最後までこの映画の仕掛けにもなっているのですが)。
オッドくんの住んでいるアメリカのとある街が舞台なのですが(ラスベガスが近いのでロス周辺かな?)、ポップで明るい街でまるで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のような世界観。明るく健康的で気の利いた彼女もいたりしてホント似ている。霊も全然怖くないし、全体的には楽しいコメディ映画だと思っていいです。
会話や見せ方もテンポ良く、説明シーンもだらだらせずに細かなアクションやハラハラ・ドキドキな演出やカメラワークが上手で飽きさせないところなんかはとても『ハムナプトラ』っぽい。画面が常に楽しげに動いている感じ。
何と言っても主人公のアントン・イェルチンがいいですよね。ロシア系らしく少し陰りがあるイケメン。表情も豊かだし他の映画も観てみたくなりました(スタートレックとか出てるらしいけど観てないんですよねぇ…)。
ちなみに我らがウィレム・デフォーは、さらっと控えめな役ですが、オッドくんのお父さん代わりのような存在で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だとドクにあたりますかねw
映画のラストを見てもわかりますが、この映画は明らかにシリーズ物にするつもりで作られています。というのもこの映画の原作はディーン・R・クーンツという、アメリカの人気ホラー作家の作品なんだそうで(恥ずかしながら読んだことない)、オッド・トーマスシリーズもたっぷり揃ってます。
映画の出来が(個人的には)とても良かったと思ったので、すぐに「続編観たい!」ってなりましたが、前述のように映画はなぜかヒットせず、肝心のアントン・イェルチンも亡くなってしまい、残念ながらもうこの映画の続編やシリーズを観ることは叶わないでしょうね。(クーンツ小説の映画化はなぜかほとんど失敗しているらしい…)
Amazonプライムに入っている人はぜひ観て下さい。オススメです!
【本】
霊感刑事(デカ)の告白(幻冬舎)
阿部一男 著
仙台で警察署長まで務めた実在の人物が霊感を使って殺人事件を解決した、という紹介に興味をそそられて軽い気持ちで買ったけど、しばらく積読してたのを連休だったので読んでみた。そのあと意図せず『オッド・トーマス』を観たので、なんだか面白いシンクロだなと思ったので紹介。
といっても、結論から言うとこの本は期待はずれでした。
いや、勝手に自分が勘違いしてたのですが、本物の霊感刑事さんの事件簿を元にした創作も入れた小説なのかと思ってたら全然違っていて、その元刑事さんによる実録独白ものでした。
全4章で、ひとつの章に5〜10くらいの項目で体験談を紹介しているのだけど、1項目が2ページくらいしかないので、ほんとサクッと1〜2時間程度で読めます。
さすがに元刑事さんなので、文体も固めというか真面目な感じで、期待したようなワクワクドキドキ感はちょっと物足りなく、また肝心の事件のエピソードは少なめで、あの世のこととかそういうスピリチュアルな内容が多めでした。
でも映画脳な私には、ぜひ話を膨らませて映画化したら面白いのでは?とか、あの世の仕組みはまるでマトリックスみたいだな、とか、霊視ではなく霊聴?という能力については本人は自殺も考えるほど悩んだとのことですが、実際体験してみたいなあとか不謹慎なことばかり考えてしまいましたw
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ハムナプトラ未見の方はぜひ!
あの世のことに興味のある方はどうぞ。真面目な刑事さんはウソつかない!(たぶん)