へレディタリー/継承
今さら感がハンパ無い。
「あー、去年話題になったアレね。はいはい」とかいう声が聞こえてきそうですが、がんばって書きます。さらっとね。
まー「めちゃくちゃ怖い」とか「歴史に残るホラー」とか前評判がすごかったので、すぐに観たかったのですが、地方は売れ線以外は公開が遅れるのが普通なんですよ。でも公開してくれてありがとう。
ネタバレとか一切見たくなかったので、映画記事はおろかブログの記事も完全無視してましたが、それゆえか期待ばかりが大きくなりすぎて、結果良かったのか悪かったのか。
でもこれでやっとやなぎやさんのブログを読むことが出来ました。この辛辣な評を最初に読まなくて良かったw
しっかし、あれだけ怖い怖いって評判だったのですが、自分が予想していたような怖さの映画じゃなかったです。
いや、予想したような部分もあったのですが、全体的には怖さよりも「なんなんだこれは?」としか言いようがない意外な展開に翻弄された印象が強くて、あらすじを書こうと思ってもぜんぜん書けないような映画でした。
いや、ほんとあらすじ書けないですw
無理くり書くと「悪魔にとりつかれた悪魔みたいな家族の物語」(あらすじでも何でもないw)。
いろんなホラー映画が混ざってる感じでしたね。でも何にも似てないというか。
とにかく予想した展開をことごとく、ことごとく、ひっくり返されるので、最後の最後まであっけにとられたまま終わっちゃいました。
笑っちゃうという意見も全然わかります。
私の大好きなサム・ライミ監督の映画でもよくわかるようにホラー映画はコメディみたいなものだし、お化け屋敷なんて皆ギャーギャー言いながら顔は笑ってますし。
エクソシストのリンダ・ブレアがブリッジしながら階段を駆け下りるシーンは今となってはどうやっても笑いのポイントですよねw
https://mamegyorai.jp/net/main/item_detail/item_detail.aspx?item=144764
数々の作品に影響を与えたフィギュア化されるほどの名シーン。
この映画もそういうとこはあって、何だそれ?って笑っちゃいそうになるとこもたくさんあるんだけど、一方でこんなシチュエーションになったらマジでぞっとするよな…って強烈なシーンもあったり、ほんとに掴みどころなかったなあというのが正直な感想です。
主な登場人物は、おばあちゃん、お母さん、お父さん、息子、娘の5人家族なのですが、話が一切通じない家族が世の中でいちばん怖いよね、という映画でした。
家族関係をチャートにすると、
ヤバい人← →まともな人
お母さん>>>>おばあちゃん>娘>(越えられない壁)>息子>お父さん
こんな感じです(左三人の順番についは異論認めますw)
もちろん観客は普通の人の目線ですから、息子やお父さんの目線でこの家族を見せられることになります(最初の方はお母さん目線もあるけども後半はもう完全に振り切られちゃいますw)。
いっちばん気の毒なのは息子。これは異論無しだと思います…。
まず娘に起きる出来事。普通なら狂うよね。ここの設定はほんとに怖かった。
次にお母さんとの対峙。トラウマ級の暴言。いやがらせ。最後まで徹底的に怖い思いさせられます。
お父さんもこんな家庭持つとつらいよなあ。それでもちゃんと家に帰ってきて何とかしようと努力してるんだけどひどいことになっちゃいます。
自分だったら寅さんみたく黙って旅に出ちゃうだろうなあw
そんな目線で見ると、ほんとに怖い怖い映画です。
躊躇なく鳥を首チョンパする娘(妹)
嫌すぎる。
あれ?もしかして男目線だから怖いのか?この映画(違う)。
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出演者もほぼ無名な俳優ばかり。
お母さん役のトニ・コレットは『リトル・ミス・サンシャイン』のお母さん役の人だそうな。あれもある意味ゾッとするほど怖い家族の映画でしたねw (嘘ですよー)